羽鳥慎一モーニングショー
2021年3月12日(金)放送より抜粋
出 演 者 |
![]() ![]() ![]() ![]() 北村義特任教授 吉永みち子 長嶋一茂 羽鳥慎一 |
![]() ![]() 山本雪乃 玉川徹 |
(羽鳥アナ) おはようございます。3月12日 金曜日 羽鳥慎一のモーニングショーです。
まずは、桜です。広島が観測史上2番目に早い開花となりました。
本日ソメイヨシノの開花を観測いたしました。
ポカポカ陽気の中、全国トップを切って桜が開花したのは広島。
平年より16日。去年より11日早く、
広島としてはこれまでで最も早い開花となりました。
過去、全国でみても歴代2番目の記録です。
東京の桜は、咲いているのでしょうか?探してみると…
神田川沿いで6輪咲いている花を発見!
果たして、東京の開花発表はいつ?
(羽鳥アナ) さあ、全国で最も早く広島で開花しました。東京はどうなんでしょうか。靖国神社からです。斎藤さん。
はい。東京の標本木がある靖国神社です。
この標本木なんですけども、向こうにあります神門を入ってきまして、
こちらの能楽堂のすぐ隣にある
こちらの木なんですけれども、こちらの標本木で5~6輪花が開きますと、東京で開花宣言が出るという事になるんです。
そのつぼみを実際に見てみますと、
この一番近くて見やすい所なんですけれども、かなりつぼみが大きくなっていて、先の方がピンク色になっているのが分かると思います。全体を見ますと、あの開いている花はないんですけれども、もうあの、こういった今にも咲きそうなつぼみがたくさんありまして、咲きたいという気持ちは、かなり伝わる気がします。
(羽鳥アナ) 伝わって来る?!!
(斎藤ディレクター) はい、伝わってきます。
平年は3月26日が開花なんですけれども、去年は3月14日。そして、今年の予想は、来週の月曜日の3月15日ということです。
(羽鳥アナ) ずいぶん平年より早いですね。
(ディレクター) そうですね。今我々が居ても、そんなに寒いって感じもありませんし、ここにきて、いつ咲くのかっていうので、桜を見に来ている方が多くなってきているということなんですね。今見てみますと、やっぱり満開の桜もいいですけども、もういつ咲くのかっていうのを気にしながら見るのも、かなり楽しいです。
(羽鳥アナ) 所々ピンク色なのが見えますもんね。これ、気象庁の人が目で見て確認するんでしょね。今日は来るんですか?
(ディレクター) えー、今日来るかっていうのは分からないんですけれども、この後だいたい午後2時以降に気象庁の職員が来て、咲いているのかどうかっていうのを例年確認するということなんで、もしかしたら来るかもしれませんね。
(羽鳥アナ) 予想と言うか、一応月曜日ですね。来週15日が東京の桜の開花予想日となっています。靖国神社からでした。
さあ、こういった桜の開花が近づいている中で、都内の桜の名所は、緊急事態宣言の元で対応をいろいろと迫られています。
・ 上野公園 では、宴会が開かれるエリアの立ち入りを制限し、園内での飲食を禁止。
・ 代々木公園 でも同様の措置が取られています。
・新宿御苑は、緊急事態宣言中は閉鎖。終了次第、開園する予定です。
・そして、 目黒川 や 墨田川 、 千鳥ヶ淵 では、恒例の桜祭りが中止となりました。
(羽鳥アナ) はい。イベントがいろいろ中止となっていますけれども、吉永さん、「あー晴れていいな。気持ちがいいな」っていうんで、去年の3連休の時に人がワッと出て感染拡大という事になりました。今年は、ちょっと残念ですけど我慢してということになります。
(吉永さん) そうですね。来年こそは大丈夫かなって、去年思いましたけれども、「今年もやっぱり桜の下で騒ぐのは無理なのかな?」ってことですよね。でも、これってマスクをして、しゃべらないで、桜を見るってことでは大丈夫なのかな?
(羽鳥アナ) あのー、だから歩いてとか、立ち止まったとしてもちょっと周りの距離を考えて…という所だったら、そこまでは規制されないと思いますけどね?
(吉永さん) そうですね。やっぱり桜の下で飲食をするという事がまずいわけですよね。でも、これってね、桜の木にとってはね、桜の根元で人が集まって、座って飲んで騒いでって事が無いと、元気にはなるみたいですよ。
(羽鳥アナ) あーそうですか。
(吉永さん) やっぱり踏み固められちゃったりとかするでしょ。そうするとやっぱり桜は結構辛いものがあるのかなっていうことを桜もりの先生が言っていました。
(羽鳥アナ) じゃあ、そういう感じにして、来年は思い切りってことになるといいですよね。まあだから一茂さん、宴会は無しってことにして、ただ桜は、皆さん気を付けて楽しみましょうという事だと思います。
(一茂さん) そうですね。宴会無しは当然でしょう。去年は確か、僕の記憶だと、桜がすごく咲いてからもったんですよね。散らないで。確か3週間とか、それくらいもったんじゃないかな?気象条件等も僕の記憶が間違っていなければ、なんかこうコロナ禍において、桜の木が桜の花びらが、なんか人間を励ましているんじゃないかなって僕は勝手に思っていたんですけれども、こういう情報もすごくいい事だと思うんですが、残念ながら「桜見ている場合じゃないよ!」という人たちが、かなりいらっしゃると思うんで、やっぱり桜見て騒いでいる場合じゃないっていうのは、そういうところにもありますけどね。
(羽鳥アナ) ただ、見る方法っていうのも考えながら、玉川さん、ちょっと春を感じてもいいのかなって気はしますけど。
(玉川さん) そうですね。あの、僕の生まれた町、実家がある、うちは宮城県の桜の名所の町なんですよね。で、やっぱり2年連続で桜まつり中止になっちゃったんですけど、ただやっぱり見に行きたいなと思っているんですよ。毎年見に行っていたんです。ただ緊急事態宣言が桜を見に行く頃に、また東京に出ちゃうと、宮城に見に行くことさえ出来なくなるのはイヤだなぁと思って…東京から出られないってことになっちゃうとねぇ…
(一茂さん) 玉川さん、どうしても宮城行きたいんですね?
(玉川さん) 行きたいです。
(一茂さん) 行きたいんですね。地元ですからね。ずっと帰ってない?
(玉川さん) もう、ずーっと帰っていないです。毎年桜見に行っているんですけどね?
(羽鳥アナ) だから、来年はちょっと移動を自由に出来るようになるということのために、もうひと頑張りなのかなという気はいたします。東京は来週の月曜日、開花ではないかということです。
では、続いてです。
(羽鳥アナ) こちら、東京・秋葉原の飲食店なんですけれども、時短要請が出ているにも関わらず、午後8時を過ぎてもこのように営業している店がまだ数多くあります。そして、店内ではマスクを着けずに接客する姿も見られ、路上では、禁止されている強引な客引きも行われています。
午後8時を過ぎても混雑する店内―
AKIBA観光協議会の方
秋葉原=夜の街みたいなところがあるなっていうふうに…
BGMが流れる中、顔を近づけ、至近距離で会話する姿も―
店の外でも異様な光景が―
ディレクター
交差点にはかなりたくさんの女性店員の姿が見えます
通行人が通るたびに声をかけている様子が見て取れます
強引な客引きも続出―
店を利用する人
みんなマスクしていないです
どこへ行っても(コロナに)かかるから
自粛してもしょうがないのかなと思って…
また別の人
まず自分は(コロナに)かからないのかなという思いと
飲みたいが勝っちゃった
秋葉原がコロナで激変 「夜の街」に殺到 強引客引きも―
緊急事態宣言が再延長された1都3県。首都圏各地の繁華街では、自治体の職員が午後8時以降営業を控えるよう飲食店を見回っている。
店主
さっきもお客さんが来たんですけど
「すみません」と言って
「7時前じゃないと無理です」って言って
いまもう全部会計終わっているんで…
自治体の人
そうですか 分かりました
神奈川県くらし安全防災局 青木淳課長
97~98%の事業者がご協力いただいているので
特に取り締まりという形ではないので
なるべく多くのお店に 本来であれば
100% お店をやって頂いて
この期間だけはちょっと我慢して頂ければという
お願いを繰り返し、繰り返しするしかないんですね
ほとんどの飲食店が時短営業に応じている中、
東京・秋葉原では、午後8時以降目を疑いような光景が―
多くの客でにぎわう店内。テーブルにはビールが置かれ、
カウンターの店員と客を見ると、全員マスクをしていない。
顔を寄せ合い、近距離で会話する男女。
換気のためなのか、扇風機が置かれている。
秋葉原 と言えば メイドカフェ が有名だが、
最近では “ナース” や “魔法使い” など店ごとにコンセプトを設定した
“コンセプトカフェ” が大流行。
その数はおよそ、200軒にまで拡大している。
都内のカフェで働き、SNSフォロワー数およそ13万人の人気店員は、
秋葉原の現状に困惑している。
岩瀬唯奈さん
昔は(店員と)あまりお話とかもあんまりできないし
オムライスとかそういうイメージ
かわいいそういう「いらっしゃいませ ご主人様」みたいな
イメージが強かったと思うんですけど
営業形態もカフェだけじゃなくて
もっとがっつりバーだったりとか
その方(キャストの方)にドリンクを御馳走すると
その胸元が開いている衣装に
チップっていう紙をこう挟めたりとか
むしろ歌舞伎町より歌舞伎町
っていう感じがしますね
コンセプトカフェも飲食店のため、時短要請の対象だが、
一部のお店では午後8時以降も営業を続けている。
要請に従っている店のオーナーは、
飲み放題のお店が結構増えたかなと思いますね
メイド喫茶というよりもやっぱ夜の店というか
20代~30代くらいの方が
増えたような気がします
問題は、店の外でも―
区の担当者(メガフォンでアナウンス)
通行の妨げになる客引き行為に
ご注意ください
悪質な路上客引きキャッチのいない
そういった街づくりに
皆様のご協力をお願い申し上げます
ディレクター
交差点にはかなりたくさんの
女性店員の姿が見えます
通行人が通るたびに声をかけている
様子が見て取れます
区の担当者が注意をするが、コンセプトカフェの店員はお構いなしに客引き。次々と店へ向かう男性客。
午後9時を過ぎても、通りでは確認できるだけで7人以上の店員が客引きをしていた。
時短営業を続ける店の中では、
カウンターの中に立ち、接客する女性店員。
接客中にもかかわらず、マスクを着けていない
さらに、客の男性2人もマスクをしていない。
カウンターを挟んでいるが距離も近く密な状態になっている。
更に店内を見渡すと隣同士で座る男女の姿が。膝と膝を突き合わせ、マスクはしているが
至近距離で会話をしている。
店員に取材をすると―
感染対策で来店時には 手洗い・うがいをしてもらっています でもキャストもお客さんもマスクを していないことが多いです |
午後8時以降も営業を続けるお店は他にも―
ディレクター
あちらのコンセプトカフェ
かなりお客さんが入っていますね
カウンターぎっちりです
これらの店は消毒や換気など感染対策を徹底し、夜も営業を続けていると言う。コンセプトカフェに通う客は―
今から行くのは?
今から行くのも 似たような所しかやっていない |
お客さんって20時以降も多いんですか?
20時以降も変わらず多い それは変わらない |
すでに1軒コンセプトカフェに行っていた男性。別の店の店員からもメールが届き、これからもう1軒行くと言う。
衣装がちょっときれいなね ドレスみたいな感じのお店なんですよ |
別の男性
今日メイドカフェ2軒と コンセプトカフェ2軒 4軒ですかね さっき行ったメイドカフェが 先月できたばっかで そのビルの上の階が 「今月できた」って言っていましたね |
新型コロナが長引き閉店する店が増える一方、新たにオープンするコンセプトカフェも増えている。さらに、働く人にも変化が―
増えたのは22歳以上の面接が増えましたね 働き場所が、たぶん普通の 今までアパレルとかそういうところの職種で 働いていた人たちが こういったやっているところに流れて来る 1人暮らしの人たちが来るのが多くなりましたね |
新橋や銀座などの繁華街で多くの飲食店が午後8時で閉店する中、深夜も営業している秋葉原のコンセプトカフェに、客が流れてきていると言う。
みんなマスクしていないし 客も近いしパーテーションみたいな物も無いから どこにいても(コロナに)かかるから 自粛してもしょうがないのかなと思って |
ちょっと飲みに行ったついでで 「うさぎ」(がコンセプトの店)に まず自分はコロナにならないだろう というその思いからと 飲みたいが勝っちゃった |
なぜ午後8時以降も営業を続けるのか―?
コンセプトカフェのオーナーは、
キャストの女の子の人数は?
だいたいグループ全体で60~70人くらいですね どうしても従業員の生活とかもありますんで 正直この時期お店を開けていても そこまでお客さんが多いってわけじゃないんですけれども 閉めてしまうとお給料の面で苦労しちゃう子が増えるので それで開けているという状況ですね |
店の感染対策
マスクの着用やアルコール消毒、飛沫防止のビニールシート設置など対策を徹底し、午後10時まで営業していると言うが―
(営業は)午後8時までっていうのは、守るべきだとは分かっているんですが 補助金ですか、そこの部分でもどうしても お店の規模と金額が合わなかったっていうのがあって まぁ苦渋の決断ですけれども… |
時短要請に応じない店に秋葉原の観光業界の担当者は、
まっ、一部の店舗の悪いイメージと言いますか
そういったのが広がってしまうことに対しては
そういう危惧はしていますよね
“秋葉原=夜の街”
みたいなところがあるなって
いうふうに思います
観光協議会は、午後8時以降はオンライン営業などに切り替えるなどして、時短要請に従うよう呼び掛けている。
昨日、新規感染者が335人となり、2日連続で300人を超えた東京。
小池都知事は―
記者からの質問
7日間の平均が前の週と比べて100%を少し超える状況にもなっています。受け止めをお願いします。
小池都知事
そうですね。あのー、下げ止まりではなく むしろ100%を超えるというのは 心配な状況であります 医療提供体制については この病床の確保 重症用も含めてですけど これはあの、連日確保できるように 進めております |
(羽鳥アナ) では、ここからはパネルで見ていきたいと思います。
東京では、感染の再拡大。リバウンドの兆しが見えてきています。そして、死亡リスクが従来型の最大2倍という調査結果が報告されましたイギリス型の変異ウイルスが、全国で広がっています。
えー、ここからは感染症学ご専門です。日本医科大学特任教授 北村義浩さんにお話をお伺いいたします。よろしくお願いいたします。
(北村先生)
おはようございます。よろしくお願いします。
(羽鳥アナ) 全国の感染状況です。
昨日の全国の新規感染者が、1319人でした。
そして東京の状況です。
東京の昨日の新規感染者が、335人になります。で、先週の同じ曜日と比べると、120%、100を超えると先週よりも増えているということになります。
日曜日からのこの5日間を見ますと、赤くなっている所、昨日までの5日間のうち、3日間で先週の同じ曜日よりも人数が増えてしまっているという状況になります。
東京の感染者、1週間平均で見てみたいと思います。
で、これが前の週から比べてという数字です。76、79、96。この下がるこの人数の割合が低くなってきているなというところだったんですけれども、ついに100を超えるという所で、前の週よりも増えたということになっています。
北村先生、こうやって見ますと、感染者の減り方がどんどん鈍くなってきていた。そしてここに至って若干増えたということですが、この状況はいかがでしょうか。
(北村先生) そうですね。増えたと言うか、ごくごく小さい数字101%という程度でございますので、誤差まで考えると、おそらくずーっと同じ、要するに下がりもしなければ上がりもしないっていう状態が今ずーっと続いている。こういう状態っていうのは、ちょっとしたことで上がる方向にグッと…つまり、お水で言うと分水路の所にいて、どっちに転ぶかっていうのは、ほんのちょっとしたことの、例えば今後お花見があるかもしれませんが、そういった事でっていうことなので、一番危険な状態ですね。
(羽鳥アナ) 何かがあったらガーンと上がる可能性があると…
(北村先生) そうですね。まっガーンと下がる可能性ももちろんあるということです。
(羽鳥アナ) はい。さーそして、分科会の尾身会長です。
緊急事態宣言について、
「状況が悪くなるということであれば、延長(再々延長)ということになる可能性は当然あります。」というコメントはされています。
そして、日本医師会の中川会長ですけれども、
いま下げ止まっている現状について、
「今後のリバウンドによって、さらに大きな第4波を招き恐れがある。(緊急事態宣言の期間というのは)期限を定めずに延長して、データを見ながら決断するのがあるべき姿だ。」という話をしています。
再々延長、もちろんこれは可能性ですけれども、北村さん、どうでしょう。
(北村先生) もともと、この1月に緊急事態宣言を発令した理由は、医療が逼迫しているということでしたので、解除するしない…単純に言えば、医療のひっ迫度がかなり改善した、あるいは解消されたという事であれば、改善のご褒美っていうわけじゃないけれども、そもそもの考え方から言えば解除して当然だと思うんですけれども、問題は、解除したはいいけど、すぐにリバウンドしましたって事になったら、何のために解除したのか分からないので、やはり考えるもう一つのポイントは、リバウンドをしないように解除できるのか?という問題ですね。例えば、今解除したらリバウンドするってことが明らかであれば、それは解除できないっていうことですから、で、そもそも1月の時に強調されていたのはですね、リモートワークの推進、それから急所を狙った対策ということで飲食店を重点的に対象とする。この2点をおっしゃっていたわけですから、この2点が推進され、かつ対策が十分に行き届けば当然リバウンドの恐れは低くなるわけですから、問題はこの2つが達成されたかどうかを、私は検証してから解除する、しないを議論したほうがいいと思っています。
(羽鳥アナ) 尾身さんもベクトルという“減る傾向にあるのか?そうでないのか?”というところが大事だと言っていますが、やっぱり減る傾向にあればという…医療機関が逼迫していなければ可能性はあるということですね。
(北村先生) 単純に言えば、さきほどの週ごとの増減で見ますと、下げ止まり。つまり、下がる傾向にはもう無いわけですよね。もう良くて維持。下手をすると、あるいはこのい1週間だけ見れば上がる傾向がある。この時に解除するということは、実はあり得ないですね。
(羽鳥アナ) さあ、今後のその傾向ということで、東大の仲田准教授のチームの新規感染者の今後の試算という推移を、これまでも何回かご紹介していますが、これ最新の仲田先生のチームの試算が出ました。
前提として、この年度末、気の緩みいろんなイベントがあります。お花見もあります。そういったものがあって、人が出るという全体の場合の試算ということになります。
緊急事態宣言の解除、これが今期限となっているのが3月21日。
第3週ここを1日200人で解除ということにした場合。と言っても昨日東京は335ですから、この200という数字はもうすでに番うわけなんですけれども、200とした場合ですね。これは赤いグラフになります。気の緩みがありますと、解除後やはりグーッと上がっていきます。
そして、感染者数が1日1307人に、5月の第3週に増加するだろうという試算です。
そして、ピークのここでまた緊急事態宣言が出されます。
そうすると、もう一度下がる。そうすると、その後はこういった緩やかなグラフになっていくということです。
一方で、3月の第3週に解除せずに、もうちょっと宣言を延長する。
で、1日の東京の感染者が160人程度になった所で解除するという場合が、この青いグラフになるんですが、今のところ1日の感染者が160人になるのは、宣言を延長して、5月の第2週だろうと。ここも気の緩みということを入れると、ちょっと上がる。ただ、宣言があるので、上り幅が違う。
そうなるとその後解除して増えるのは7月の3週241人。で、その後ワクチンの効果もあって、この青いグラフは下がっていくということなんですけれども、仲田先生のこのグラフはですね、前提として、変異ウイルスのリスクは考慮されていないということで、今変異ウイルスが広がっていると言われていますので、また若干変わってくるのかなというふうに思います。
仲田准教授 年度末の気の緩みを警戒しています。
「なんの工夫のないままに21日に宣言が解除されて、お花見やいろいろな行事などが盛んに行われると、急激な感染者数の増加が起こる可能性はあります。」ということです。
えー、北村先生、この試算は何度かご覧いただいていると思いますけど、これ最新のということです。いかがでしょうか。
(北村先生) 仲田先生がおっしゃる通りで、なんの工夫も無い、つまりお花見であれ、あるいは送別会、新人歓迎、そういったものが特に会食は、マスクは非常に強力だということがこの1年間の戦いで分かりましたので、マスクを外す場面をいかに少なくするか、あるいはマスクを外さなきゃいけない場合は、十分な対策(距離を取る、換気を充分にする等)をしなければ、これ実効再生産数1.2ぐらいで計算されていますけれども、あの、ゴールデンウィークが終わるまで上がり続けるという事ですね。ですから、仲田先生のご推奨だと思うんですが、ゴールデンウィークが終わるまでは、このまま緊急事態宣言を続けながら、しっかり対策をしていくのがよろしいんじゃないかということです。
ですから、これで言うと、この大きな三角形の面積とこの下の領域の面積の差が、新しく生まれる感染者の数なので、膨大な差になりますね。
これは東京だけの問題じゃなくて、日本のこの1年間で分かったことは、東京が動けば日本中の都道府県も全部動くっていう事ですね。東京が感染高まっていて、でも他の地域では収まっていますってことはほぼあり得ないので、ですから東京がこんだけになったら、他の地域もまったく同じように動くということなので、日本全体ではもう、膨大な数の感染陽性者が出ると思います。
(羽鳥アナ) はい。吉永さん、ここ最近に来てやはり前の週に比べて同じ曜日増えましたよ、っていう日が増えてきました。
(吉永さん) あの最近ね、「もうやってらんねぇや!」っていう声を結構聞くんですよ。これはやっぱり気の緩みというものよりは、まっそれもあるかもしれませんけれども、やっぱ気持ちの限界?というものがあるんです。こういうダラダラ、ダラダラ続く緊急事態というのはあり得ないんですね。2か月以上になりますと、やはりもう「緊急ってなんだったんだ」って話になっちゃって、「今出ていたっけ?」って話になるんですね。で、このさっきの、“なんの工夫のないまま”ということは、私たちがマスクをするとか、いろんなリモートをするとか、その飲食店の時間を短縮するとか、そういう工夫もあるかもしれませんが、それは結構みんな頑張っています。それよりも結局、日本の政府のコロナ対策というものに、やはりその何の工夫も無いのではないかということが、皆さんの気持ちの緩み・気持ちの限界にかなり影を落としているというふうに私は思います。で、医療体制が整ったかどうかってことでも、これ、医療体制が整ったのか?それとも重症者が減って政府のラインで来たのか?というのでは、全然解除の意味が変わると思うんですね。ある程度のこれまでの山のように出来なかったのではなくて整っているんだったら、この段階で解除しても重症者をケアすることが出来る。この辺もやっぱりどっちのラインなんだ?って事が見えてこないです。見えないって事が人々の気持ちに何か暗い思いをさせますし、やってらんないという気分を強くするんじゃないかな?と思って、とてもそこの所を心配しています。
(羽鳥アナ) はい。対策はずっとやっているわけで、この仲田先生が言う“何の工夫もないまま”っていうのは、一茂さん、今までやっている工夫にプラスして何もなければ…という事だと思うんですけどね。今までやっているのと同じだと、たぶんあまり変わらないんだと思います。
(一茂さん) まっそもそも今回の「2回目の緊急事態宣言」って1回目と全然違うのは、飲食だけに特化していますよね。だって、1回目の時は学校も行かれなかったし、幅広かったじゃないですか。ちょっと覚えられないくらい沢山あったんだけれども、今回飲食だけだということなんで、工夫が無いって言われたら、それはもう策がないのと一緒っていうことになっちゃいますよ。僕が思うのは、感染者の推移だけ見て行ったら、今後も含めて、変異株も入ってっ来ると、ずーと緊急事態になっちゃいますよ。どう考えても。やっぱり、僕はそれよりも先週も申し上げましたが、医療現場のひっ迫だとか、ベッド数だとか、エクモの数だったり、これからワクチンも入ってきますよね。いろんな対策・対応の数字っていうのが未だに出ていないですよね。例えば、小池都知事、先ほどのVTRの中で、「連日ベッド数を確保できるように」っていうお話がありましたけれども、じゃあ、今どれくらいあるんですか?っていう数字が出て来ない。もしかすると、分かんないですけど、都庁のホームページなんかに書いてあるんですか?
(羽鳥アナ) 出てますね。
(一茂さん) あっ出ているんですか。ごめんなさい。僕は都庁のホームページのアクセスの仕方わかんないので見ていないんですけれども、やっぱりそういうものを出していかないと、緊急事態の意味合いっていうものが医療現場とか保健所の方たちの負担を少しでも少なくするっていう意味合いだと思っています。それはやっぱり、相変わらず支持率が低いからです。欧米にとって。まっ変異株が出てきて分かりませんけれども、尾身会長の言っている事とか、仲田さんのおっしゃっている事っていうのは、これだけはしょっちゃって観ているので、お二人にとっては失礼かもしれませんけれども、やっぱり具体的な事をいつまで経っても出さないということであればですね、国民の方も視聴者の方も、みんな自分なりの解釈や結論みたいなものを持っていらっしゃるでしょうから、あーまた緊急事態なのか?っていう形で、気持ちが乖離していく方たちはどんどん出てくるんじゃないですかね。
(羽鳥アナ) さきほどの秋葉原の様子なんかを見ればそうなのかもしれませんけれども、玉川さん、緊急事態に慣れるというですね、ちょっとおかしな事が起きてきているってことになりますね。
(玉川さん) あの、僕はこの次のリバウンド、いわゆる第4波っていうふうなものを防ぐことが出来たら、収束に向かうだろうと思っているんですよ、実は。あの、これがいつまでも何回も何回も繰り返していくとはもう僕は思っていないんですよ。あの、後でワクチンの話も出てくると思うんですけれども、この夏前のこの何か月間か、4、5、6、7?4か月ぐらい?ここを何とか乗り切りさえすれば、まっちょっとワクチンの供給の問題はあるんですけれども、供給を国がしっかりやってくれて入ってくると、いうふうな事であれば、この4か月間を乗り切れば、後は収束に向かうだろうって、実は僕は思っているんですね。
(羽鳥アナ) これもそのー、仲田先生もワクチンの効果っていうものを考えている。この下向きのカーブですね。
(玉川さん) あの、変異株の問題いろいろあるんですけど、これワクチンと変異株って話で言えば、その、後で出ますけど、mRNAワクチン(メッセンジャーRNAワクチン)はですね、あのー、大丈夫だろう。重症化に関しては。僕はちょっと論文とかを見ても、そう思っています。なので、この次の山をなるべく低く抑えると―。いうふうな事に全精力を傾ければ、あとはもう希望が見えてくるというふうに僕は思っています。
(羽鳥アナ) ここは、北村先生、いかがですか。
(北村先生) そうですね。今だいたい先ほどからグラフに出ていますけれども、秋口からの…そうすると今200、300くらいってことは、11月の初めぐらいの時と同じですから、ここでお花見、あるいはゴールデンウィークというのがあるとすると、まさに11月、勤労感謝の連休があり、紅葉の綺麗な季節があり、で、年末の忘年会シーズン…と、まったくシチュエーションが一緒なので、まったく玉川さんのご懸念の通りにですね、第4波がすぐに起こる。あの、11月にタイムマシーンで戻っただけですから、同じことが起こってしまうので、やはりことは歯を食いしばってでも対策を行わなければいけない。尾身先生などが提言として、大阪などが解除される直前ぐらいに、飲食店の運営のあり方あるいは、そこを利用されるお客様の心構えということで、いくつか提言されています。「近しい人だけで訪問するように」とか、あるいは飲食店側だったら、「二酸化炭素モニターなどを活用して換気を充分に取って欲しい」とかという、あの提言を100%守れば、私は第4波は絶対起こらないと思っています。
(羽鳥アナ) ここはちょっと期間が長く及んでしまっていますけれども、しっかりとやっていけば何とかいけると…
(北村先生) かなり具体的な方策なので、私は非常にいい提言だと思うので、あれを国を挙げて推進する。例えば、二酸化炭素モニターにしたって、自治体であれ国であれ配ってもいいと思うし、それからパネルが無いって言うんだったら、強制的にもう机に打ち付けてでもですね、各店舗でさっきの秋葉原のような所でマスクを外すっていう酔ったお客さんが多いのであれば、立派なアクリル板をどんどん打ち付けてですね、店員さんあるいはお客さん同士の間で、飛沫が飛ばないようにする工夫を徹底的にやればいいんではないかと思います。
(一茂さん) 羽鳥君質問があるんだけど、この東大チームのちょっともう一回出していただけますでしょうか。
これ、北村先生にお聞きしたいんですけれども、これ見方によっては、この200人で解除っていう所あるじゃないですか。今200人じゃないですけど。これ、解除してもしなくても、7月には同じですよね、とも言えるわけですよね。このグラフは。だって、そうなっているじゃないですか。
(羽鳥アナ) この時点では、そうですね。
(一茂さん) で、問題は5月の3週で推定で1300人。まっ推定ですけど、
(羽鳥アナ) 赤のラインと青のラインのこの山の面積の違いって事ですね。
(一茂さん) そうなんですよ。で、これ先週も僕質問させていただいたんですが、北村先生、この1300人っていうこの山って、どれほど危惧しなきゃいけないことなのかっていうのを教えて頂きたいんですよ。もちろん、医療現場のひっ迫と保健所の方たちの負担っていうことも含めて、上がってくると負担になるのは間違いないんですけど、これどういうレベルなのかな?っていうのが聞きたいですね。
(北村先生) あの、今まだ途中ですけれども、第3波の場合、1月の初旬に2400人、2500人近くになっていた時からすると約半分ぐらいの山の高さですから、それだけ考えればですね、こないだに比べれば小さいなっていう感じだと思うんですけれども、これあのどちらかと言うと、実効再生産数が1.2ぐらいの控えめなので、お花見もちょっと控えめに。あるいは歓送迎会も控えめに。ちゃんと対策を取ってというちょっと手加減されたものなので、我々も予想外だったのは、この年末年始のうちの年末の忘年会の時の実効再生算数は1.7とか非常に高い値まで行きましたので、仲田先生も手加減せずに年末と同じレベルだと言うと、これは年末以上になりますね。年末よりももっと高い3000を超えるような値になると思います。ですから、こういうシミュレーションは、どのくらいに持って行くかっていうのは、その広くもっとやっておられると思うので、これはたぶんお見せしても国民がざわつかないっていうぐらいの所で抑えてあるんじゃないかと私は予想しますが…。
(羽鳥アナ) ということです。さあ、そして変異ウイルスです。
死亡リスクが最大2倍になるという報告もあります。
尾身先生ですけれども、
「 変異ウイルス がいわゆる従来型に置き換わるプロセスはもう始まっている。早晩 変異ウイルスが主流になると考えていたほうがいい」というお話をされています。
国内で確認された変異ウイルスですけれども、昨年12月25日、5人が確認され、先月の10日に108人。先月の10~おとといで345人。ここの1か月で3倍以上。やはり変異ウイルスは広がっている。そして、確認をされているということです。
いま確認されている変異ウイルスの種類が、イギリス型・南アフリカ型・ブラジル型ですが、やはりイギリス型が最も多いということになっています。そして、このイギリス型ですけれども、神戸市は積極的に調べています。
イギリス型変異ウイルスの確認の状況です。
このように検査した中の割合が増えています。昨日また発表されました。一番最近の数字で、38.8%。検査数に占めるイギリス型の割合が上がってきているということになります。
そして、国は自治体に変異ウイルスの検査を要請しているのは、新規感染者の5%~10%。神戸市は、独自に、これじゃあ実態は把握できないだろうという事で、今およそ7割、新規感染者の7割ぐらい変異ウイルスの検査を行っています。そして、こういったイギリス型の変異ウイルスが増えている+起原不明のイギリス型かどうかわからない、その他の変異ウイルスと思われる人が5人出てきている。やっぱり変異ウイルスは広がっているんだなというところになります。
これ北村先生、神戸独自の検査体制ですけれども、こちらの方が国が発表する数字よりは実態におそらく近いんだろうなっていうことなんだと思いますけれども…
(北村先生) そうですね。7割近くの新規陽性者の方のものを調べていますので、実態に近いと思います。ただ、神戸っていうのは皆さんご存知のように、非常に人の流れが豊富で、あるいは港もあって外国の方なども暮らしになっておられる場所ですので、特殊な事情がある可能性もあります。ただこの検査、最終的には国立感染研究所に持って行って、白黒はっきりさせる、あるいはもっと詳細に調べるという事なので、これ自体はとてもいい事なんですけど、やればやるほど国立感染症研究所に持って行くサンプルがどんどん増えてですね、あの昨年の3月、4月のようにもう感染源ではちょっと何もできません状態に、つまり感染源のひっ迫っていうのが起こるので、なるべく感染研が持っているような技術能力を各地方の衛生研に移譲する、あるいは各都道府県にある医科大学医学部こういった所にもそういう能力がある方々がたくさんおられますので、やっぱりそういう協力体制をやっていかないと、感染研に最初に持って行きますっていうのは、聞こえはいいんだけれども、そういうことをしているといずれ変異株の調査もままならないっていう、いわゆる保健所のひっ迫状態とまったく同じことが起こってしまいますので、早いうちに各都道府県、自治体でしっかり検査ができる体制を整えたほうがいいと思います。
(羽鳥アナ) 若干下げ止まりと言われていますけれども、一時に比べれば少なくなっている今だからこそ体制を整えておいた方がいいということですね。
(北村先生) そうですね。今のうちにということですね。
(羽鳥アナ) さぁ、そして変異ウイルスの感染力です。
従来型のイギリス型は1.7倍。南アフリカ型は1.5倍。ブラジル型は1.4倍~2.2倍感染力が強いと言われています。
1.7倍というのは、今までの従来型だと、一人が10人に感染させるところが、例えばイギリス型だと、「一人が17人に感染させますよ」「感染力高いですよ」ということです。
そして、イギリス型の死亡リスクです。
これは、イギリスの研究チームによりますと、従来型の最大で2倍だということなんですね。
さらに、イギリス型の変異ウイルスの実効再生算数(一人が何人に感染させるか)の値は、従来のウイルスよりの0.52~0.74増えるというふうに言われております。
そうすると、変異ウイルスが今後東京の実効再生算数にどういう影響を与えるのか?
1月10日が1.68(一人の人が1.68人にうつす)という一番高い数字だったんですけれども、これは皆さんの努力によって実効再生算数っていうのは、どんどん下がってきました。先月の13日には、0.73まで下がりました。1を下回ると、感染が収束に向かっているということになります。ただ、今月8日ですけれども、0.96ということで、ちょっと上がってきています。
0.96最近の東京です。で、今後の影響ということで、0.96にこの変異ウイルスイギリス型の実効再生算数の増加する値の一番高い0.74っていうのを足すと、1.70。つまり、頑張ってみんなで下げてきたのに、変異ウイルスになると一番多い時(1月10日の時)と同じになっちゃいますよということで、こうすると変異ウイルスの実効再生算数への影響っていうのは大きいんだなって思います。
(北村先生) そうですね。今のは一番最悪の事態を想定しているのと、この実効再生算数0.5ぐらいは上げるんじゃないかっていうこの研究もイギリスからほぼ出てきていて、イギリスのように距離は取る、ソーシャルディスタンスは取るけれども、マスクはあまりなさらないって方も多いっていう、そういう場所での研究と、我々の日本のようにほとんどの方がマスクを着用されている、だけど、意外にちょっと距離は取っていないかななんていう国と、実際どれくらい上がるかっていうのは、もう分からないと思ったほうがいいと思います。ただ、上がることだけは間違いないと思います。そうすると、従来型を必死で抑えてちょっと成功したなと思っても、変異型からすれば一人勝ち状態ですね。もう従来型を抑えてもらって、私だけちょっと野放し状態でどんどん増えるぞっていう…だから言ってみれば、従来型は抑えました。変異型だけ増やしますっていう、なんかこう…片寄のある増やし方をしているっていう我々の社会でわざと変異型だけすくすくと育ててですね、従来型はもうグイグイ押さえつけるという、そのアンバランスなウイルスの育て方をする社会を我々はわざわざ作っているという見方もできます。
(羽鳥アナ) じゃあ今までと同じ対策・対応だとそういうことによりなていくっていうことですね。
(北村先生) そんなつもりはないけども、本当に変異型だけぬくぬくと「私だけ育っていいの?」みたいな感じにどんどんなっているということです。
(羽鳥アナ) さっその変異ウイルス、なんで感染力が強いのかっていうことなんですけれども、
これがウイルスですね。スパイクっていう、このトゲトゲのやつが細胞の受容体という所にくっついて細胞の中に入って、感染ということになるんですけれども、変異型はこのトゲトゲの形を変えています。これが変異したという事です。スパイクが変わりまして、この変わったスパイク、このトゲトゲのところがどうも受容体にくっつきやすくなっている。で、くっつきやすくなっているということは、細胞の中に入りやすい。入りやすいって事は感染しやすい。感染力強まりますよ、っていうのが変異ウイルスということのようです。
日本ワクチン学会理事で長崎大学の森内先生、番組にも何度も出て頂いております。
感染力が強いと、少ないウイルスでも感染する可能性は大きくなる。
今までだったら、例えば4つ付いて発症というところが、1個でも発症みたいなことにもなり得るということです。くっつきやすいですから。
変異ウイルスに感染した場合は、人に移すリスクも高まるということです。従って、さきほどの北村先生のお話にもありました、これまでと同じことをやっていたら、おそらく変異ウイルスっていうのは防ぎにくくなるのではないかということで、ウイルス量が今までよりも少なくても感染しやすい。で、同じことをやっていたら防げない。
(北村先生) そうです。この突起、スパイクと呼ばれる所の形が変わって、なんか性質として、モチがくっついたみたいに、なんかペタペタくっつきやすくなるっていう状態になりますので、我々の体に入っていったウイルスが、ただ入った、口の中に入ったというだけじゃなくて、ペタッと我々の粘膜にしっかりとくっつきやすくなるという事ですから、やはり感染力がそこの辺りで高まっている。まだ、確実に分かっているわけではないですけれども、鼻の中に存在するウイルスも感染が進んでいくと、量が増えてくるっていうことですから、今までみたいにくしゃみしたときなどに出る飛び散る量が、1だとすると、一回り大きい1.7倍くらいが飛び散るっていう可能性はあるということですね。
(羽鳥アナ) はい。玉川さん、こういうところの変異ウイルスがもう主流になっていくというか、もうなっているんだと思います。これで感染力が高くなる。
(玉川さん) そうですね。我々側としては、どういうことかと言うとですね、例えば、今まで体の中に1000個ぐらいのウイルスが入らないと感染は成立しないというふうに言われていたんですね。仮に、この数っていうことの例えで言えば、あの感染力2倍でってことで言えば、今までは1000個以上体に吸い込まなければ感染しなかったのが、500個ぐらいで感染する。そういうイメージだと思うんですよ。そうすると、今まで外で食事をしたり、そういうふうな人たち、僕なんか一切外食はしていないですけど、外で食事なんかをするっていう人たちが、たまたま500個~1000個の間のウイルスを吸っていたっていう人たちは、今までは感染しなかった。だけど、これからは700個のウイルスを吸ったら感染してしまう、っていうそういう意味なんですね。
(羽鳥アナ) 今までの対策をしっかりやってご飯を食べに行っていました。それが今は、対策がこれまでと同じだと、前はうつらなかったのに、うつるようになって、さらにうつった人が、他人にうつすリスクも高めることになっていくっていう事ですよね。
(玉川さん) そうなんです。だから、私は今までずーっとこのやり方で感染しなかったんだというふうに言っていた人の何割かが、今までの生活だと感染するようになる。そういう意味ですよね。
(北村先生) その通りです。だから、新しい変異株が出てきた時には、理解するうえで、まずどれくらい広がりやすいかということと、これは広がるのはいいけれど、変異ウイルスの力で病気は重くなるの?軽くなるの?変わらないの?っていうことと、あと最後に、後で出てくると思うんですけど、従来型に対して作られたワクチンが効くのか?効かないのか?っていうこの3つのポイントをおさえれば、もう変異型は分かったと言っていいと思います。
(羽鳥アナ) はい。吉永さん、この変異ウイルスって怖いなぁ、リスクが高まるなぁってところはあります。
(吉永さん) そうですね。感染力は5割から7割高いと。それだけでも大変なんですが、感染力は強まっても弱毒化するのかな?という期待をしていたら、こないだのイギリスのジョンソン首相ですか?あのー、致死率も倍ぐらいって聞いた時に、これもうウイルスそのものの評価をされたんだなっていう認識です。この変異ウイルスが主流になるというお話が尾身先生の方からありましたが、そうなるといったいどうなってしまうんだろう?っていうのは分かりませんけれども、やっぱりそれを防ぐためにもね、実際の感染状況が変異ウイルスなのか、従来型なのかということを早急に把握するという必要があると思うんですよ。対策を打つにも。でも未だにその検査が国立感染症研究所に一括されるってことで、やっぱりさきほど北村先生がおっしゃった、今のうちに整えておかなければいけない事という中に衛生研究所とか民間にこういうのが出来るようにしておかないといけないです。
(羽鳥アナ) 一茂さん、どうです?この感染リスク、死亡リスク、他人にうつすリスク、やっぱりちょっと高くなりますよって事をお伝えいたしましたが…
(一茂さん) そうですね、まず、ちょっと話戻りますけど、神戸市のこの検査数の実施ですよね。これ自治体の方たち、市長、本当に頑張っているなって思います。先見の明があったと思います。あの、変異ウイルスっていうのは昨年から言われているわけですから、だいたい国も含めて、ちょっと後手後手のところがずーっとあるじゃないですか。対応・対策に関しては。だから、先ほども皆さんがおっしゃったように、国立感染研だけのキャパでは難しいという事なので、これ神戸を良いモデルケースとして、これ神戸が出来るんだったら、うちでも出来るでしょう、というような組長が手を挙げて、どんどん率先してやってもらいたいなっていうことが一つあるのと、先ほどの北村先生の説明にもありましたけど、イギリス型の感染力とか南アフリカの感染力とか、イギリスの変異ウイルスの死亡リスク最大2倍って、ここですけれども、これが果たして日本人、日本国に当てはまるかっていうのは分からない?ただ、今後、変異ウイルスに関しては4月、5月のレベルでたぶん半分くらいこっちに切り替わるのかな、主流になって来るのは間違いなんだろうなと思います。なので、この死亡リスク2倍とか、実効再生産数0.74とかいう話を聞いていると、やばいな!って気持ちしかないと思うんですけれども、やっぱりそこでの考え方も含めて、もうちょっとすると、たぶんデータが出てくるのかなと。安心というところには程遠いとは思うけど、やっぱり過度な恐怖心っていうのは僕は必要ないと思っていますので、このへんのところも日本の優秀な疫学者の方とか医療現場の方々からのデータを基にして少しでも安心できるようなデータ情報を出していって欲しいなと思います。
(羽鳥アナ) これはあくまでも最悪の想定と…イギリスの研究…
(北村先生) そうですね。イギリス以外の研究はあまりないと思ったほうがいいですね。
(羽鳥アナ) はい、そして「ブラジル型も増えているんじゃないか?日本で」ということです。
埼玉で確認例が増えています。
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今週の月曜日に、20人が変異ウイルスに感染しているという報告があったんですが、その20人のうち18人がブラジル型の可能性がある。確定ではない。可能性があるということです。 |
この18人がどういうつながりかということも分かってきました。
一番最初に確認されたのが、先週の金曜日に10歳未満の女の子なんですけれども、で、どこが素かっていうことなんですけど、順番はちょっとわからないんですが、この女の子からいろいろ追跡調査をして行ったところ、家族が2人、家族30代の男性の方が今重症だということです。それで、この30代の男性の会社の同僚もブラジル型確認。で、この同僚のうちの何人かの家族も確認。で、この家族の子供が通う施設、どういう施設かっていうことは公表されていないんですけれども、そこに関連する人もブラジル型ということで、10歳未満の女の子から広がったというわけではないんですが、ただ、こういうつながりがある。やっぱり感染力が高いんだなっていうことなんだと思います。
(北村先生) そうですね。イギリス型も含めて、今話題に上っている南アフリカ型、ブラジル型、すべて感染力が強いとされています。ですから、我々にすぐ分かり易い現象としては、今までも「クラスターが見つかりました。昼カラオケで何人」とかっていう、そうすると、今後はこの変異型で出てくるクラスターは、こんな感じでですね、見つかったらもう十何人とか、一つ一つのクラスターの数がドーンとデカくなる。「えっ!そんなにたくさんの人がつながっているの?」みたいな状況が今後ありふれて起こってくるという可能性があります。
(羽鳥アナ) さっき言ったように、イギリス型でしたけれども、少ないウイルスで感染する、他人にうつすリスクも高まるということが、ブラジル型でもあるんだろうということです。
(北村先生) 今言われているのは、子どもさんが意外に多いということで、変異ウイルスは空港以外で言うと200人以上が今報告されているんんですが、最も多いのは約2割で10歳未満っていうのが多いようで、ただ重篤化するという報告はないけれども、お子さんが非常に多く報告はされているので、非常に注意して見て行かないと、重篤化はしなくても学校現とか保育所とか、そういった所が感染の広がりの温床になる可能性もあるので、今後の学業とか学校の運営の仕方の変化を求められる可能性もあります。
(羽鳥アナ) そこが従来型とは違う…
(北村先生) だから、そこは十分に注意して見ていかにといけないと思います。イギリスでもやっぱり子供さんは罹りやすいんじゃないかという、噂よりはもうちょっと強いエビデンスが出来ていますね。
(羽鳥アナ) 変異ウイルス、子どもの感染が増えるという傾向が今見られています。
埼玉県の担当者です。
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この18人に関しての濃厚接触者は100人いるけれども、検査では陰性が確認されている。 ただ、今後陽性に転じる可能性も考えて、現在も観察中であるということです。 |
ブラジル型です。じゃあ、そもそもブラジルは今どうなっているのか?
サンパウロ州は、今月6日から食料など、生活必需品を売るお店を除いて、お店の営業は原則禁止。これ、今月10日の1日だけです。1日で7万9876人が感染。2286人が亡くなっている。これ1日だけです。
サンパウロ州のドリア知事は、現状について、
「過去100年で最悪の衛生危機だ」という認識を示しています。
そして、もう一つ気になる所が、ブラジルのマナウスという所では、
従来型の新型ウイルスに76%が感染しました。つまり、もう7割超えているので、“集団免疫”を獲得したと。ただ、このマナウスで12月以降に感染が再拡大している。
集団免疫を獲得したのに、どういうことなんだろう?
これは、新型変異ウイルスが獲得した免疫を25~61%の可能性で回避する。つまり、再感染、するとは言い切れませんが、再感染の可能性がある。従来型にかかった人も変異にかかる可能性がありますよ、ということが出てきています。
WHOのテドロス事務局長ですけれども、
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ブラジルは、この今の事態を重く見るべきです。 ブラジルが真剣にならなければ、近隣諸国にも、そしてそれ以外の地域にも影響が出ます。ということです。 |
(羽鳥アナ) これ北村先生、再感染するとは言い切れませんけれども、マナウスの例を見ると、可能性はあるということです。
(北村先生)
そうですね。このウイルス、我々の細胞の取りつく所のとっかかりのトゲトゲの所のアミノ酸の変化、いわゆる形の変化がイギリス型よりも、もうちょっと多くてですね、ちょっと全然違う形っていうことですから、この形を認識するように教育してくれるのがワクチンなので、今の従来型で教育を受けた我々の体の免疫っていうのは、このブラジル型がやてくると、「あれ?教育を受けたのと違うな?」って戸惑っている間に、どんどん、どんどん病気が進行していってしまう。まっそういう事です。ただ、どんな方も数学のまったく解いたことのない問題、難問が出てくると解けないですけど、一度でもちょっと似たような問題を解いていれば、まあまあ解けるっていうか、そういうことが多いというのと同じで、重症化を防ぐ効果は、私はあると思っています。再感染は防げないかもしれないけれども、一回既存のに罹っておけば、従来型に罹っておけば、再感染はするかもしれないけれど、症状は軽くて済むと私は考えています。
(羽鳥アナ) 「いやー大変だ!ブラジル型の変異ウイルス」っていうことではない。再感染の可能性はありますが…
(北村先生) ただ、ブラジルは、大統領があまり真剣に考えておられないという特殊な事情もあるので、このWHOのテドロス事務局長さんは、やっぱり警告を発しているんだと思います。
(羽鳥アナ) さあ、イギリス型が、吉永さん、今のところは日本で確認されているのは多いんですが、ブラジル型も増えていますよということです。
(吉永さん) ブラジル型というのは、ワクチンが効きにくくなるっていうことは無いんですかね。免疫ができにくいという事になるとね。
(羽鳥アナ) ちょっとじゃあ、行ってみましょうかね。ブラジル型に限らない。じゃあ、ワクチンだけ行きますね。
ファイザー社のワクチンです。ファイザー社のワクチンは、テキサス大学との共同研究では、15人から採血して調査した結果では、ブラジル型の変異ウイルスに対しては、効果が確認されているそうです。効かないということではない。従来型のウイルスに対するものと、ほぼ同じ程度の効果がある。ただ、このファイザーのワクチンの特徴なんですけれども、
mRNAワクチン(メッセンジャーRNAワクチン)
これちょっと難しいんですけれども、液性免疫と細胞性免疫っていうのがあって、免疫細胞がこのウイルスを攻撃する時に、液性免疫の抗体がまずこのウイルスを攻撃する。あとこの細胞性免疫というのは、免疫細胞がもう感染してしまった、ウイルスに感染してい待った細胞を攻撃する。
ウイルスを攻撃する場合と、細胞を攻撃する。この2種類で免疫っていうのは感染を防ぐ。
で、変異ウイルスの効果ですけれども、
液性免疫っていう方は、どうも効果は減るそうなんですね。ただ、無くならない。減るけど無くならない。そしてさらにもう一つ。こっちの細胞性免疫という方が残っている。なので、液性免疫の効果が減る分、有効性は少なくなるんだけれども、細胞免疫の方に残るのでゼロになるわけではない。さっきの北村先生のお話だと、感染はする。再感染の可能性はあるけれども、重症化は防げるよっていうことでいいんですか?
(北村先生) そうですね。あの、私学生さんに例え話でやる時には、この液性免疫の方は、敵と戦う空軍。飛行機からミサイル、ミサイルは抗体という名前なんですが、ミサイルをバンバン打つと。今回の場合、このミサイルの命中率が下がって命中しない、あるいは当たらないっていう事もちょくちょくあると。
ところが、この細胞性免疫の方は、これ陸軍ていうふうに私は呼んでいまして、歩兵さんがテクテク歩いていて、実際にこのウイルスをもう取っ組み合いの喧嘩をしてやっつけるっていう。この下の方はですね、別にミサイルが当たる当たらないの問題と全く無関係で、ずっと歩いて行ってですね、そこでしっかりウイルスと戦うっていうことですから、それはそんなに影響を受けないというふうに考えられています。
(羽鳥アナ) 吉永さん、そのー、ちょっと数字は下がるんですが、「全然効かないんです。ブラジル変異型は怖いんですよ」っていうことは無い。
(吉永さん) 無いと。まー少し安心します。これってやっぱり、インフルエンザだと、なんか毎年、今年はこれが流行るだろうっていうような感じで予測をしながらワクチンを決めているところがありますよね。そういう感じに最終的には落ち着いて行くっていうことなんですかね?
(北村先生) おっしゃる通りですね。今後もし毎年のように流行る。それから、インフルエンザのように我々の免疫もだいたい3、4か月で弱まってしまって全く無いに等しくなってしまうということがあれば、「毎年必ず一回冬が来る前に受けましょうね」っていうような事に…「今年はこれが流行る。」「今年はブラジル型かな?」なんて言いながら、その時流行りそうなものを推測して注射するっていう、そういう時代が来る可能性が私は結構高いと思います。
(羽鳥アナ) そういうことですね。さあ、玉川さん、どうです?このブラジル型も増えてきている。ただ、ワクチンでいくと、効果はゼロではない。
(玉川さん) そうですね。あの、アメリカのラホヤ免疫学研究所っていう所があるんですけれども、そこが論文を出していまして、で、この細胞性免疫の方ですね、液性免疫の方じゃなくて、この細胞性免疫に関しては、mRNAワクチンを打った人に関して言うと、変異型、これブラジル型じゃなくても、いろいろな変異型に対してちゃんと反応していると。
(羽鳥アナ) 細胞性免疫は残るっていう事ですね。
(玉川さん) そうです。これも大きく分けて、2つあってですね、キラーT細胞とそれからヘルパーT細胞と両方あるんですけど、その両方ともちゃんと反応しているっていうふうな事なんですね。で、僕が最初に言ったワクチンが出ればmRNAワクチンは、十分行き渡れば収束に向かうんじゃないかって言ったのは、そういうふうな研究を観ているとそういうふうに思えて来るっていうふうな事なんですね。つまり、いろんな変異型がこれからも出てくると思うんですけれども、mRNAワクチンは液性免疫の方ではさっき言った空軍の方はもしかすると追いつかないかもしれないけれども、陸軍(細胞性免疫)の方はですね、あの、きっちり捉えてやっていけるんじゃないかっていうふうな話が出てきています。で、mRNAワクチンを開発する中心的な人物だったカタリン・カリコさんっていう女性の研究者が居るんですけれども、彼女の研究は、次のノーベル賞を取るんじゃないかって言われているぐらいなんですね。それくらい研究者の間でもこのmRNAワクチンっていうのは、相当いい物だというふうな話になっていますので、だから僕は、中・長期的には楽観で臨むべきかなと思っているんです。だけど、短期的にはワクチンが無い間は、感染力が高まった変異型が広がってくるっていうのは、これは感染者が増えるっていうことに直結しますので、なので、この夏までの所が重要だと思います。だから、中・長期的には楽観で臨むべきだと思いますけど、短期的にはある種悲観的な十分に注意をして臨む。なるべく最後の山だと、最後の壁だというふうなつもりで、徹底的な対策をするべきじゃないかというふうに僕は思っています。
(羽鳥アナ) どうですか、北村先生。
(北村先生) そうですね。あの、今出たカリコさんっていう女性の研究者。ハンガリー人の方で、今「ビオンテック」っていう会社の副社長さんですけど、この方の研究は素晴らしくて、あの、僕はあんまり効かないんじゃないかと思っていたmRNAワクチンは、実はこんなに効くんだってことが分かって、今後の主流になる可能性は、私は高いなと思っています。ですから、中・長期的には確かに抑える効果はあります。ただ、大事なのは、やはり新しいものが出てきたら新しい物を開発して作っていくっていうのに、明日できますって話じゃないわけですから、そうすると、変異を減らす。変異株を増やさないようにする。あるいは、新しい変異の株がまた出て来ないようにするっていう意味でも、変異っているのはそもそもコピーミスだから、コピーする回数を減らす。つまり、陽性者の数をグッと減らすっていうことが、そもそも論で一番最も効果的なので、しかも、それは世界的にやらなければいけないので、例えば、日本でなってないからいいだろって言っている。どこかの違う国でどんどん増えていったら、そこから新しい変異株が生まれてきますから、やっぱり、日本も時々は、しっかり海外にも目を向けて、世界的に抑えて行こうっていうところに、やはり少し貢献出来たらいいなと思っています。
(羽鳥アナ) 特にワクチンが普及する前は、ということですね。
(北村先生) そうですね。
(羽鳥アナ) さあ、そして気になるアナフィラキシーなんですけれども、日本でのワクチン接種後の報告です。
37人、今報告されているんですけれども、実は37人中35人が女性です。ほとんど女性。
症状は、咳・のどの違和感・息苦しさ等など。ということになっています。ただ、一方で、新型コロナの死亡者数というのは、
女性に比べて男性の方が1.4倍多くなっています。
じゃあ、なんで日本でワクチン接種、アナフィラキシー、女性の方が多いのか?
これは、女性の免疫の働きの関係なんですね。
女性の方が免疫が活性化している。要するに、反応するっていうことですね、ワクチンに対して。だから、アナフィラキシーが女性の方が出る、ということになります。
アレルギー学会の杉原先生です。
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女性に多い理由として、もともと女性の方が免疫力が強い。 免疫が強い女性の方がアレルギー反応が強く出る可能性がある。 女性ホルモンがなにかしら影響しているのではないか、ということです。 |
この数字だけ見ると、北村先生、「女性が怖いわ、ワクチン接種」というふうになりかもしれないですけど、そうじゃなくて、ちゃんと体が反応してますよ、っていう結果の数字ですね。
(北村先生) そうですね。あの、ワクチンを打てば必ず免疫応答、免疫反応が起こりますので、その、起これば起こるほどいいワクチンを打った恩恵を受けることが出来るわけですけれども、一部の女性、特に一部の方はその反応が激烈すぎてですね、あの、ちょっと悪い症状が出てしまうって事があるとううことです。女性ホルモンなどの影響などが考えられていますけど、実際、病気としてよく自己免疫病などという免疫のあるいは自己免疫の調整力が少し暴走したっていう言い方の病気も女性の方の方が多くてですね、免疫っていうのは、高ければ高いほど一般的にはいいんですけれども、本当に高すぎると時々自分の体にとって、あまり好都合ではないという事になる場合があります。これが今回アナフィラキシーに現れているだけですけど、ほとんどの方が、全員が亡くなることは一切なくて、回復する。改善する。っていうことですので、それほど心配は要らないと思います。逆に、私の体の中で免疫がちゃんと作られてウイルスに抵抗できるわ、っていうふうにポジティブに考えればいいのではないかと思います。
(羽鳥アナ) やっぱり、こういう数字は出してもらって、なんでこういう数字なのか、こういう理由なんですよ。だから、大丈夫ですよ。っていうところを伝えることが大事なんですね。
(北村先生) その通りです。欧米に比べて少し多いんじゃないかっていう厚労大臣なんかの発言もありますけれども、大抵の場合はアナフィラキシーの認定をする、「あなたアナフィラキシーですね」っていうところの、そもそも決める所の基準が日本と米国で違うという事がありますので、あの、頻度に関してはあまり目くじら立てなくてもいいかなと思います。
(羽鳥アナ) 一茂さんどうです?「あっそうか。女性の方がアナフィラキシー怖いな」っていう数字ではありませんよってりうところです。免疫力は女性の方が強いんですよってことです。
(一茂さん) そうです。あの、だいたい小学校とか中学校で風邪ひくのって男の子の方ですよね。女の子ってあんまりひかないのか、うちの娘たちも風邪ひいたことないし、インフルエンザなんかなった事ないし、女房もそうですけど。やっぱり女性の方が免疫力は強いんだろうなっていうのは勿論ありますし、ワクチンも異物ですから、異物に対する反応が免疫力が強い人は、もちろんそれなりに出るということですし、北村先生のお話は、たぶんリウマチの話をされていると思うんですけど、やっぱり女性の方が多いのかなって感じはします。でも、これずっと症例を観ていても、確かアナフィラキシーが出てもステロイド等の投与で治っているっていうのが今のところは実例としてあるので、まったく気にする必要はないんじゃないですか?
(羽鳥アナ) で、あの、接種した後に15分~30分ちゃんとしっかり見て、その時間内でほぼ解消できるということですね。
(北村先生) そうですね。あとほとんどの方が事前にアレルギーあるいは、このアナフィラキシーの既往って言うんですかね、前にありますっていう歴史がありますので、問診をしっかりお医者さんであったり、保健師さん、看護師さんだったりとか、ちゃんとしてから受けるっていうことが大事だと思います。
(羽鳥アナ) はい。こういう数字を見てオッと思うことなく、しっかり体が反応しているんですよっていう所で接種するということで、このアナフィラキシーに関しては安心して頂きたいなというふうに思います。
さあ、では、この後、皆さんからのご意見・ご質問をご紹介したいと思います。
Q. 変異すればするほど感染力は高まる物なのでしょうか?感染力が下がることはないのでしょうか?
(北村先生) 変異は本当にこの瞬間もどんどん世界中で起こっています。ほとんどの変異は、感染力、上がりもせず、下がりもせず、ただ変わりましたっていう、タイプが変わるっていうことだけですが、ごく稀に上がったり、下がったりすることが多いです。ただ、上がるっていうのは、非常にパワーが良くなって広まるという利点もある一方で、ウイルスにとってみれば、いい面だけじゃなくて、罹った人は辛いわって言って家で寝ちゃったりするから、寝てしまえば広がらないので、そうすると、良し悪しがあるので、広まるっていう観点で救い上げてくると感染性が下がった、あるいは独力が弱ったものだけが広がって来る可能性はあります。ただ一般的には、上りも下がりもしないっていうことです。
(羽鳥アナ) 今回は感染力が1.5倍から数倍上がりますよっていう、このそれぞれの型では出ていますけれども、一般的には上がりも下がりもしないって事なんですね。
(北村先生) そうですね。広がったものでしか我々の検査にはかかってこないっていう側面もありますけど、変異自体は毎日起こっていますけど、感染力は変わらずということですね。
Q. 女性ホルモンが影響するのなら、65歳以上のホルモンが減っている世代は大丈夫ですか?
(北村先生) 基本的に、ご高齢になればなるほど男女関係なく免疫力はやっぱり衰えてきますので、アナフィラキシーのような過剰な免疫反応も段々減ってきます。ただ、逆に言うと、ワクチンせっかく打ったのに免疫力が付かないっていう可能性リスクもやや高まるというふうに思っています。ですから、ご高齢になって女性ホルモンが減るっていうことになれば、男女差は無くなってきます。ただ、男性の持っているテストセロっていう男子ホルモンは免疫力を下げる働きがありますので、それでも差はあると思います。女性の方が少し免疫的には優位だと思います。
Q. 変異ウイルスがテーブルの上などで生きている時間は、従来のコロナウイルスと同じぐらいの時間なのでしょうか?
(北村先生) はい。全く同じ時間です。あの、スパイクタンパク質の中の一部が変わっただけですので、ウイルスという意味では、物理的な安定性ではまったく一緒ですね。
(羽鳥アナ) ワクチンが供給通り、ということになるまで、予定通りの供給ということになるまで、できるだけ抑えるということが私たちにとっては必要なこと。これからいい季節になってきますので、お花も咲きますけど、そこはなんとかもうひと踏ん張り頑張りましょうという事なんだと思います。
北村先生にお話をお伺いいたしました。どうもありがとうございました。
(北村先生) ありがとうございました。