羽鳥慎一モーニングショー
2021年4月21日(水)放送より抜粋
出 演 者 |
![]() ![]() ![]() ![]() 茂松茂人会長 大谷義夫先生 浜田敦子 羽鳥慎一 |
![]() ![]() 斎藤ちはる 玉川徹 |
(羽鳥アナ) おはようございます。
4月21日 水曜日 羽鳥慎一モーニングショーです。
感染拡大に歯止めがかからない大阪
医療体制も含めて考えた時に
国に対して緊急事態宣言を
要請するという判断をしました
今月発足した飲食店の「見回り隊」感染対策をチェックしていますが
見回るスタッフにはアルバイトも多く、ネットではこんな募集も―
「大量募集 時給1300円。◎飲食店で見回り業務!」
実際に応募した男性は、違和感を口にします。
(インターネットで)
求人がバーッと「募集何人」って書いてあって
普通に早い者勝ちです。時給は1300円。
単純にお金が入ってくる。
採用された男性が現場に向かうと―
バイトの人がほとんど。
(店から)
「1回来たのにまた来た」みたいな話も聞いたことがあって、
(実際のチェックも)
アルバイトの人たちも目なんで
「もう出来ているし、いいんじゃないですか?」的な感じで
「こんなのに税金使っているんだったら
俺たちのなんか規模に応じた支援をもっとやって欲しい」とか
そういうご意見をすごく聞きました。
4月11日ですかね。
午後3時半ごろ来られましたけれども…
見回りのチェックと受けた大阪・梅田のお好み焼き店
店内を細かく見ていましたか?
それは無かったです。入り口でちらっと見られるぐらいでした。
これは、店内に設置されたカメラの映像。見回りに訪れたのは、2人の男性スタッフ。
映像に姿が捉えられますが、すぐに店の外へ―
その後も入り口で言葉を交わすだけ。見回り隊が店内を覗き込む様子はありません。
(点検は) 口頭でものの5分~10分で終わりましたけど。
結局、2人は店の奥まで足を踏み入れることなく去っていきました。
すると、その30分後
訪れたのは、別の見回り隊。
同じ日に今度は男女の別の組が来られましたけど、
一度目と同じことをされていましたね。
同じ日に、なぜ2度も見回り隊が来るのか?
不思議に思った店の社長が“点検リスト”を確認すると―
閉店しているお店ばっかり載っていたんで、
何をしているのかなと思いましたけど、
逆に閉店しているお店を教えてあげましたけど…
ずさんな現場の実態に社長は―
そういうので税金使われているのかなと思ったりして、
真面目に守っているところがアホみたいな感じですけれども…
時短営業をしている中、店は苦渋の決断をしました
まったくお客さん来ず、です。
4月12日から休業することにしました。
その人らはねお給料をすぐもらえるんですけど、
われわれは給付金がね
まだ入っていない所もありますもんで
われわれ飲食店としては腹が立ちますよね。
(羽鳥アナ) ん…どうです?今の大阪の状況。
(浜田さん) 学生さんがやっているとは思わなかったですね。東京都なんかは、行政の人なんかが時々見回りっていうのをやっていますけれども、やっぱりどこまで見回りを強化するっていうことで、ある程度時短営業っていうことでセットだったと思うんですけれども、どこまできちんとチェックをして、その場でアクリル板が無かったら、アクリル板の設置とか、指導までしないと意味がないんじゃないかなぁ。確かに、「ここに税金を使うのか?」っていうのは、お店の方は思いますよね。
(羽鳥アナ) 100%やるのは、見回り隊、難しいんじゃないかという指摘はありましたけれども、これは100近いどころか、ゼロじゃないかなという…意味として。どうです?玉川さん。
(玉川さん) うん。ゼロでしょうね。
(羽鳥アナ) さぁ、ここからはパネルで見ていきたいと思います。
大阪の吉村知事が昨日、緊急事態宣言の発出を政府に要請しました。一方で東京の小池知事は、自民党の二階幹事長と会談をしまして、緊急事態宣言を近く要請する意向を伝えました。そして、都市部のワクチンを重点的に確保あするという考えで一致したという事です。
ここから、大阪の医師会の会長 茂松茂人さんにお話をお伺いいたします。茂松さん、よろしくお願いいたします。
(茂松会長) よろしくお願いします。
(羽鳥アナ) では、昨日の感染状況です。
確認されました新規感染者4341人。
和歌山県と佐賀県で、昨日は過去最多の感染者確認となっています。
大阪です。昨日の感染者数1153人です。重症者は317人。これは、過去最多です。8人の方が亡くなっています。
重症者の病床に対する重症者の割合 122.4%。もう軽症・中等症の病床を使わないと間に合わないという状況が続いています。
そして、大阪の先月から今月にかけての感染者数ですけれども、
もう、このピンク入りの部分、この表には入りきらないですね。3月17日から1か月以上続けて、前の週と同じ曜日を上回っているという状況です。
(羽鳥アナ) 茂松さん、特に重症者の状況は、依然として厳しいですね。
(茂松会長) はい、そうですね。本当に確保できている病床一様に重症者が出ておりますので、中等症のベッドの所に本当に重症者が入っているというのが現状であります。
(羽鳥アナ) はい。そして、コロナ以外にも影響が出ているというのが大阪の現状です。
そして、大阪ですけれども、時短要請、まん延防止措置の効果は見られないという分析が出ております。
昨日、大阪で対策本部が開かれまして、いろいろな資料が示されました。
まず、こちらが、大阪市と大阪市外の新規陽性者のグラフになります。
青い部分が大阪市外。赤が大阪市内ということになります。
緊急事態宣言が解除された後、大阪市内外ともに、陽性の感染者、数が増えています。
そして、4月1日に大阪市だけじゃなく、大阪府全域で時短要請が行われましたが、全域になっても大阪市外の感染者の数は増え続けました。そして、4月5日からは、大阪市内でまん延防止等重点措置が適用されましたけれども、市内の感染者は減っていません。
大阪でのクラスタ―の状況です。
この緑の部分、特に高齢者の施設関連のクラスターが多いんですけれども、3月1日~3月14日は、飲食・イベント関連でのクラスターが多かった。ただ、3月15日~4月18日の分析だと、大学、学校間連、企業関連。これは歓送迎会シーズンということで、クラスターの発生がこういった部分で割合が高くなっているという分析が出ております。
そして、この対策本部会議では、大阪の新規感染者、仮に今がピーク、これから少しずつ減っていきますよということがあったとしても、もう規模が大きいので、減っていくとしても極めてゆるやかに減って収束になっていく。
新規感染者がステージ4を下回るのは、 5月下旬 。
新規感染者がステージ3を下回るのは、 5月末~6月の上旬 ということです。
ステージ3だとまん延防止というところですから、これを適用しないのは6月上旬に今のところの感じだとなっていくのではないかということです。
大阪府全域での時短要請、大阪市内のまん延防止措置の効果は、現時点では見られないというのが分析です。
(羽鳥アナ) 茂松先生、いかがでしょうか。
(茂松会長) はい。ほとんどまず減ることがなく感染者が増えているということで、まん延防止の対策については、まったく効いていないなというふうに経過が見られます。それと、やはり年度末のことで、歓送迎会などで学生さん、そして企業の方々もかなり会食をされたという事もありますので、そこからかなり広がってしまったというのが現状であろうというふうに思っています。
(羽鳥アナ) はい。というのが大阪の状況です。さらに、昨日は厚労省のアドバイザーリボードも開かれまして、大阪の人流と実効再生産数のグラフというのが示されました。
これが大阪の人出です。時間帯によって違いますけれども、まん延防止等重点措置が行われまして、3府県。4月5日以降の人の流れは、ちょっと減ってきてはいます。そして、実効再生算数も減ってきてはいますけれども、この緑の線が「1」なんですね。1を上回ると感染拡大なので、人出が減っても感染は拡大という状況が依然として続いているというのが、今の大阪の状況です。
アドバイザーリボードの脇田座長によると、
大阪府に関して、
「すでにすべての世代の感染者が増加している状況です
接触を減らすための幅広い対策が必要です
昼間の人流を停滞させるような具体的な対策が必要です」
という指摘です。
(羽鳥アナ) 茂松さん、この指摘にはどうお感じでしょうか。
(茂松会長) それはその通りだと思いますし、ただ、いま大阪は、若い人が多いんですが、今後おそらく医療機関とか高齢者施設にまん延してくるということで、これからまた感染者が増えてくるんじゃないかなということを危惧しております。特に、今のところ、救急車が自宅に迎えに行っても、そこからは入れるベッドがなかなかないということで、10時間以上にわたって救急車がそこに留まるというような事もこの2日程前にありました。そういうことから、今ベッドがほとんどない状況を、市民・府民の方々にご理解いただきたいというふうに思っております。ただ、一般の救急に関しては、なんとかそこは持ち堪えておりますので、あまり大きな怪我をしないようにお願いしたいなと思っております。
(羽鳥アナ) なんとかという状況。一般の方に対しては、ということです。浜田さん、先ほどVTRで見回り隊の映像もありましたけれども、大阪では現状はまん延防止措置の効果は見られていないということです。
(浜田さん) 休日に多くの人が出ていらっしゃって、まん延防止措置では自粛ということに対して、心理的な語りかけには感じないんだなと感じました。もう一つは、変異株に対する見通しの甘さっていうのが、この大阪で非常にこれだけ拡大したことなのかなと。3月1日に宣言を解除してしまったというところから、関西を中心に変異株が拡大すると言われていたんですけれども、その変異株に対してここまで、要は人流が減っても実効再生産数が減らないっていうことは、感染力が高いということでもあるのかなということを感じました。
(羽鳥アナ) 多少は減っていますけど、ただ、1を下回らないと意味が無いと言うか、拡大してしまうので、やはり感染力の強さなんだなと・・・
(浜田さん) 専門家の先生方は、かなり変異株については指摘をしていらっしゃったと思うんですけれども、やっぱりどうしても政府のこれまでの対策すべてが楽観論に基づいていて、それで後手後手ということになってしまうと思うんですけれども。ちょっと話は変わるんですけれども、少し前にですね、二階幹事長が選挙の事に関して言及されたわけですよ。例えば、野党から不信任案が出た時に、っていうことで選挙に言及された時に、この時点で大阪がかなり感染拡大しているのに、この時点で選挙の事を言うかな?って感触を持ったんですね。ワクチンの接種会場の確保とか、自治体が精一杯の時に、投票所なんてとても無理なわけですよ。確保するのなんか。そういったところに、ある種の脅しだったのかもしれないんですけど、野党に対しての…。でも、やっぱりこの見通しの甘さっていうこと一つ象徴しているのかなと感じていました。
(羽鳥アナ) これは、茂松先生どうでしょう。変異ウイルスに対する見通しに関しての実感としてはいかがですか?
(茂松会長) 当初思っていたよりかは、かなり感染力があるんだということを実感しております。人が接触するということだけでも、本当に拡大してきているという印象を受けますので、当初の感覚からすると、かなり甘かったかなと反省をしております。
(羽鳥アナ) はい。玉川さん。
(玉川さん) そうですね、その変異株で今までの従来株と違うというのは、若い人、それから子供にも感染が広がっているというような事なんですね。そこで、クラスターで、学校間連っていうのがあるんですけど、昨日私は、豊中市のある小学校の話をしたんですね。大阪の豊中市の。ここは16人ぐらい、教職員の中から感染者が出て、今休校になっているんですけど、児童全員のPCR検査をするって豊中市が決めて、その結果が昨日出ました。取材して聞いたんですけど、858人結果が判明して、児童の中で12人の感染が確認されたと。全体で875人なので、それ以前の1人も入れて13人が感染なんですね。1.5%なんです。この1.5%が感染しているっていうのは、非常に高い感染率ですね。小学校で。だって今まで抗体検査をやって、それで都会で抗体検査をやってもそこまで行っていないわけで、今まで1年間全部合わせてですよ。その中で、今現在1.5%が豊中の小学校では感染しているというふうなことになる。これは、たまたまなのか、それともそうじゃないのかっていう話になるわけですね。で、昨日、吉村知事が、「聞いています」と。「聞いている限りでは広がっていない」って話だったんですけど、やっぱり調べてはいないんですよ。積極的に。大阪でも大阪府のほうでも、その感染者が出たと。その濃厚接触者を調べたと。いわゆる保健所が調べている範囲内の情報は府のほうに挙げているんですけれども、じゃあ、「積極的にここの小学校で全員やりますか?」みたいなことを市が率先してやっている。市がやったようなことをやっている部分っていうのは、大阪府からの要請っていうのはないということなんですね。そうすると、じゃあ、どうやって手を打つんですか?打つ手を考えた時には、感染状況がどうなっているかを調べて、分からない限り打てないわけです、手が。そうすると、豊中の小学校のことが昨日分かったんですけれども、「調べないんですか?」というふうなことなんですね。
(羽鳥アナ) 調べて小学校で、そういうふうな事になっている。じゃあ、やっぱり、休校とか、そういうところも考えなきゃいけない。そういう対策になってくるわけですね。
(玉川さん) 児童に関しては、ほとんどが無症状だったらしいので、そうすると、無症状の感染者が小学校の中で、豊中の小学校以外でもある可能性があるわけですね。大阪がこれだけ感染が広がっているってことは…。じゃあ、やっぱり休校をどうするか?っていうふうなことも含めて、エビデンスがちゃんとないとダメなわけです。それが第1回目の緊急事態宣言の時の反省であるはずなんです。一斉休校して意味があったのか、と。だから、この小学校に関しては感染が広がっているという事がわかったら、それは、症状のある人が出ていなくても、やっぱりそれで収めなきゃいけない。それ以上広まらないようにしないといけない。子供から家に帰って高齢者にうつるってことだってあり得るわけですから。これは、ぜひやって欲しいと。
(羽鳥アナ) 茂松さん、今の部分はどうお感じになりますか?
(茂松会長) 確かに、今回のいわゆる「N501Y」の場合は、子どもに対して、子どもから子供というのがどうもありそうだというのを今現場で思っております。ですから、いま玉川さんが言われましたように、学校で出てきた時には、全員のPCRということは本当に必要かなというふうに思います。
(羽鳥アナ) 調実感としては、子供から子供はあり。そうだということですね。
(茂松会長) はい。それは感じております。
(羽鳥アナ) そうすると、やっぱり従来の1年前の学校の対応は、ちょっと変わってくる。変わって来なきゃいけないということなんだとおもいます。
で、大阪は緊急事態宣言の要請ということになります。中身がちょっと分かってきました。
昨日、国に要請をしました。
「中身については、最終的には国が判断することになるけれども、大阪の考え方も今日の会議で一致、議論の中でまとまった」という昨日の発言。
そして、飲食店の対策。3つの案が出てきました。
まず①は、すべての飲食店に休業要請。
②つめは、土・日・祝日は休業要。
ただ、平日は午後8時までの時短要請。
そして、 酒類の提供は自粛 。食事だけということです。
③つめは、土・日・祝日も含めて午後8時までの時短営業。
酒類の提供は自粛 。食事だけということです。
厳しいほうから、上から順番にということですけれども、吉村知事は、どうやら、この②を希望しているということのようです。
なんで ② なのか?
「やはり飲食店というのは、ライフラインの側面もあります。
平日も含め、すべて休業というよりは、お酒の提供を控えて頂く。
ポイントはお酒です。週末は外へ出るきっかけにもなるので、
週末は休業をお願いしたい」
というのが吉村さんの方針ということです。
(羽鳥アナ) 茂松さん、これはいかがでしょうか?
(茂松会長) はい。あの、医療の現場からすれば、これはしっかりと止めて頂きたいという思いであります。土曜日・日曜日止めたからといって、平日に出てしまうという事もあるでしょうし、止めるならばきちんと今止めないと、人の流れを止めないと感染を抑えきれないというのが現状であると思います。
(羽鳥アナ) ということは、期間はいろいろと議論あると思いますが、①で厳しくやって短くということなんでしょうかね、理想は―
人流を抑制するために、
大規模な商業施設・遊興施設は休業要請という予定です。
具体的には、デパート・地下街。テーマパーク、映画館などです。
(羽鳥アナ) こうした所への休業要請、茂松さん、いかがでしょうか。
(茂松会長) やはり、人の流れを止めるということであれば、これは本当に必要な事かと思います。ただ、今まで見てきて、本当にデパート・地下街、テーマパーク、映画館など、ここの所はきっちりと検証のデータが出ていないんじゃないかと思うんですね。やっぱりデータをきちんと調べて、それが本当にどうなのかということを出すことも必要だと思っています。
(羽鳥アナ) はい。今の感染状況を考えると…ということで、
「飲食店の時短だけでは不十分です。
人流を抑えるという目的で指定した施設が
危ないというわけではないですが
社会における感染拡大を防ぐためなんです」
ということです。
こういった施設でクラスタ―が発生していなくても、こういった施設に向かう。こういった施設から帰って来る。そういった行動も含めて感染が広がる原因となるので、休業要請をするんだということです。
一方で、
1回目の宣言の時には、休業対象になりました、町の小規模な商店、こちらは休業要請をしない考えだということです。
(羽鳥アナ) 大きな人の流れを生まないという事ですね。
補償についてです。
休業要請をする以上は 国に十分な支援をお願いしたい 残念ながら 府の財源でできるようなものではないので ここは国にお願いせざるを得ない |
と話をしています。
(羽鳥アナ) やはりこれ茂松さん、大きな施設に向かう。そこから帰って来る。そうした人の流れ、これが要因の一つだということですね?
(茂松会長) そうですね。やはり「N501Y」の感染力が強いということが思われます。
(羽鳥アナ) で、人が動くということで、イベントの開催です。
「イベントの開催について、
今5000人などの基準がありますが、
基本的には今度の宣言中は
大きな人流を抑制するという意味で
中止または延期をお願いすべきと考えている」
ということです。
スポーツイベントに関して
「個別にどうするかは決めていないので、
国との協議の中で決めていきますが、
イベントについては基本的には
原則粒子・延期の考え方です。
無観客など、様々な方法があると思う」
としています。
おととい、プロ野球・Jリーグが合同で会議を開いています。
緊急事態が再発令されても、プロ野球とJリーグは、
無観客に制限した開催は避けてほしいという考えを示しています。
非常にしっかりした対策は取っているということで、こういった考えを示しているということです。
期間です。どれくらいの長さになるのでしょうか?
「2週間は短いと思っているけれども
当初から1か月を越えるのは、やるべきではない
3週間から1加越が適切だと思っています」
(羽鳥アナ) 茂松さん、この期間についてはいかがでしょうか?
(茂松会長) はい。やはり、5月の連休ということがありますので、ここを越えるまでは、まずはやって頂きたいということと、それを越えた時点でどの程度下がっている、感染者が下がっているかということを見届けて、次の事を考えるというのが適切ではないかと思います。
(羽鳥アナ) この、期間も発表されることになると思います。
大阪の緊急事態宣言の発出要請を受けて、菅総理です。
「状況を精査して対策の中身も検討して
速やかに判断したい」
ということですが、
昨日、要請がありましたが、昨日は判断しませんでした。
「なぜか?というと、
大阪の感染者1153人で多かったということも踏まえて
宣言が避けられないと考えてはいるが、
きょう兵庫が要請をしそうで、
東京もきょうか明日要請をするとのことなので
政府はそれを待って
3都府県(東京・大阪・兵庫)同時に
という考えのようなので、
おそらく、あす・明後日にも判断するという見方です」
(羽鳥アナ) 茂松さん、大阪ちょっと待って、3つ同時にということでタイミング少し遅れますが、いかがでしょう。
(茂松会長) 大阪はいま、緊急事態宣言を出して頂かないといけない状況でありますし、東京も兵庫もこれから増えるだろうと思われますので、この経過を見て、早急に緊急事態宣言を出して頂くのが防御につながるんじゃないかと思います。
(羽鳥アナ) はい。浜田さん、具体的なところが少し見えてきて、これは今までの経験などを踏まえての前とは違うところ、そして厳しい対策だと思います。
(浜田さん) なるべく期間を短くして人流を止めるためには、飲食店についていえばのすべての飲食店に休業要請というのがやっぱり効果的ですよね。第1回目の緊急事態宣言と同じように厳しいほうが、おそらく1か月ぐらいで結果が出ると思うんですけれども、やっぱり経済的な影響を考えて②になるとしたら、おそらく休業要請だけでは厳しいのではないか。もっと期間が、3週間~1か月では終わらないのではないかなと、ちょっと危惧します。それだけ変異株の感染が強いってことは、皆さんなんとなく実感していると思います。
(羽鳥アナ) 茂松さん、これはどうでしょう。さきほど①が理想だとおっしゃいました。吉村さんは②だと言っていますが、②だと期間は長くなりますか?
(茂松会長) 長くなると思いますね。やはりここは、短くきちんと止めないと、経済に対しても影響は大きいと思います。N501Y 確かに罹っても、後々治るのに時間が長くかかるということがあるんですね。やっぱりそのことを考えると、延びてくるという事があります。早急に緊急事態宣言を出して、休業要請はきちんと補償を付けて頂くということを前提にしてお願いしたいなと思います。
(浜田さん) もちろん補償の休業要請だけじゃなくて、例えば、後で出てくると思うんですけれども、東京・大阪のような緊急事態宣言をしたような所に、ワクチンを優先的にやるとか、先ほど玉川さんがおっしゃったように、クラスターが出たら、徹底的にその周りも検査をするとか。やっぱり一つの対策だけでは人も疲弊しますし、経済的にも厳しいってなるので、ワクチンと検査っていうことも感染が拡大している地域に重層的な対策をしないと長くなるのかなということと、大阪のこのモデルは、きっと東京にも同じような条件で反映されると思うんですけれども、そうなった場合に、じゃあ、このスポーツイベントの開催っていうのは、オリンピックの開催にすごく影響が及ぶのではないかと思います。この6月ギリギリぐらいまで無観客なのかどうか。そもそもスポーツイベントが開けるのか、という判断をしている国で、果たしてオリンピックが開けるのかと、いう判断になってくるんじゃないかと思っています。
(羽鳥アナ) はい。ワクチンの後、集中的なっていうお話はあとでさせていただきますけれども、この後ですが、玉川さん、大阪の具体的なポイントが少しずつ見えてきましたが…。
(玉川さん) そうですね。いま浜田さんのほうから検査の話があったんですけど、分科会の方も感染率の高い所では、集中検査ってことを言っていたわけですね。それで、僕なんかは、感染率の低い所でもやったほうがいいっていうふうに主張していたんですけど、まっ、感染率の高い所はやるはずなので…そうしたら、いままさに大阪がそうじゃないですか。大阪はまさにそうで、今大阪の感染率の高い所で大規模にやらない理由がないじゃないですか。理由ないですよね。で、これでもしか検査のキャパが足りませんなんて言い出したら、それこそ「今まで何やっていたんだ!」って話ですよ。だから、感染率の高い所は、下水調査でも何でもいいですよ。サンプリングでもいいので、見つけて、そこで大規模な検査をするべきです。分科会もそういうふうに言っていましたから。
(羽鳥アナ) 先ほど、茂松さんも同じような意見でしたから。キャパシティはどうですか?今の指摘を受けて…
(茂松さん) はい。いま毎日だいたい1万6000件のPCR検査をしております。ここからまだのばせと言うとなかなか厳しいのかなと。いま一生懸命フルにやって2万件まで届くかどうかというのが現状であります。
(羽鳥アナ) ピンポイントで、集中的に、感染率の高い所を検査するって言うよりも…これに関してはいかがですか?
(茂松会長) それは当然必要な事であります。
(玉川さん) それで十分な数の検査ができるのか、僕は疑問なんですけれども、「今まで何やっていたんだ!」という話になりかねないなと。それともう一つ、緊急事態宣言、さっき、すぐにでも出すべきだとおっしゃっていましたよね。で、その通りなんですけど、ただ、これいつ出るのかって話なんですよね。きょう産経新聞の社説のところで、「結論はすでに出ているのではないか。なぜ自治体の要請を待って検討を始め、週末の決定。週明けの適用という従来通りの手順を踏まなくてはならないのか。ウイルスは、そんな政治日程は待ってはくれない」 まさに、この通りだと思うんですよね。
(羽鳥アナ) 田崎さんの話ですけど、明日・あさってに判断ですから。判断してから、じゃあ、いつ出しますかって事ですから。明日・あさってに出るわけじゃないですからね。
(玉川さん) 今までの流れ、政治日程からすると、判断を今週にして、来週の月曜日。そういうふうな形になるんですけど、そこまで待つ必要があるのかと。あの、緊急なんですよね。緊急事態宣言なんですよ。緊急をなぜ月曜日まで待たなきゃいけないのか。まさに、その通りだと思うので、そこは検討じゃなくて、出すんだったら「すぐ出す」というふうなことをやって頂きたいと思います。
(羽鳥アナ) 茂松さんも実感として「すぐ出すべきだ」とお話されました。
そして、ここからは、池袋の大谷クリニックの大谷先生にもお話に加わって頂きたいと思います。大谷先生、よろしくお願いします。
(大谷先生) よろしくお願いします。
(羽鳥アナ)
東京の感染状況ですけれども、きのう確認された感染者は711人です。
きのうは火曜日です。火曜日で700人を超えたのが1月26日。
東京都の担当者は、「どんどん1月に近づいている状況です」という話をしています。
東京の重症者は50人。お亡くなりになった方は5人でした。この亡くなった方の中には40代の男性も含まれているということです。
そして変異ウイルスが確認されたのは、きのうは115人と、過去最多となっています。
そして、こちらです。先月から今月にかけての感染者の状況ですけれども、このピンク色の部分、4月1日からずっと同じ曜日を上回っているという状況です。
(羽鳥アナ) 大谷さん、東京の感染状況ですが、実感としていかがですか?
(大谷先生) はい。年末年始の手前の12月の上旬・中旬の状況と似て参りました。また、大阪を追いかけているのは、皆さんご存知の通りですから、この後のゴールデンウィークが非常に心配ですし、怖いと思います。
(羽鳥アナ) はい。
そんな中で小池都知事が、きのう二階幹事長と会談しまして、新型コロナワクチンについて、お話をされました。
二階幹事長は、おととい、ワクチン接種について、
Q.まん延防止措置が出ている地域から優先接種を検討するということはあるのでしょうか?
「今後、まん延する可能性が高い所から対応していくと言うのは常識的な判断だと思うが、医療関係者のご判断に委ねることが大事です」という見解です。
そして、きのうの二階幹事長との会談の後、小池さんが、
ワクチンの確保について
「東京や首都圏、関西地域など、今、火が燃え盛っている所は、出来るだけ重点で抑えられるようにもっと声をあげていい。拡大が続く所を抑えるのが全体にとっていいのでは、とお話を頂きました」ということでした。
この発言について、ワクチン担当の河野大臣ですけれども、
「現状で行けば、ゴールデンウィーク明けには立ち上がる量で、おそらく自治体からの需要を満たせるのではないかと思う。何か供給に制約が出た時に、どう優先順位をつけるかは検討しなければいけない」ということです。
(羽鳥アナ) 大谷先生は、地域によっての優先順位について、どうお考えですか?
(大谷先生) 地域においての優先接種という点では、理にかなっていると思いますけれども、現状ではまだワクチンが4月は足りないんですね。医療従事者でもワクチン接種されている方が圧倒的に少ないんです。そこで、現状でも足りないわけですが、ただ一方で、「ゴールデンウィークにはワクチンが間に合う」っていう大臣の発言は、おっしゃる通りなんですけど、ゴールデンウィークでは、もはや遅いかと思うんですね。昨日も患者さんが、「ゴールデンウィーク後まで待つなんて、私もう死んじゃう」なんて声も聞きますので、私としては、ここは何とかして頂きたいかなと思います。
(羽鳥アナ) はい。ワクチンの供給が十分に来たという前提があるとは思いますが、そうなった時の地域でのワクチン接種の優先に差をつけるというのは、茂松さん、どうお考えですか?
(茂松会長) そうですね、普通に考えれば公平性っていうことが大事になるでしょうけど、最近はやはり広がっている所には、早急に回していくという考え方が大事だと思います。ただ、広がってしまうと、ワクチンを打っても2週間後にしか結果は出て来ないので、少し遅いのではないかということと、一つにはやはり医療従事者が全然打っていないというのは一番の問題点だと思います。
(羽鳥アナ) ちなみに、茂松さんは接種されたんですか?
(茂松会長) 実は、やっと昨日打たせていただきました。
(羽鳥アナ) 1回目ですか?
(茂松会長) はい、1回目です。
(羽鳥アナ) 茂松さんが1回目。大谷先生も最近。やはり1回目ですよね。
(大谷先生) 私も先週の金曜日に1回目のワクチンを接種させていただきました。
(羽鳥アナ) 最前線で働いている方が、こういう状況ということです。
昨日、二階幹事長がワクチン接種について、地域によって接種の優先順位に差をつけようとお話しされました。これについて、浜田さん、どう感じますか?
(浜田さん) もちろん政策とか、税金を使うものというのは、公平性っていうのが大原則だと思います。ただやっぱり今回のコロナについては、やっぱり実効性みたいなところがすごく大事だと思っていて、どこへ集中的に対策を打てば全国に拡大しないのか?というような事は考えて、このワクチンの接種について私は、感染が急拡大している地域。しかもそこに関係している医療従事者の方々をまず優先的に打って、あと高齢者施設の方とか、高齢者施設に入っていらっしゃる高齢者の方。クラスターになりやすい所を優先的にする。数が足りなければ、そうするしかないですね。ものすごく潤沢にあって、みんながこういうふうに打てる状況ではないと思うので、やっぱり傾斜配分をしなければ、なかなか都市部への感染とそこで働く医療関係者の方々の感染が防げないのではないかということを思います。千代田区で開業している知人も、5月10日以降になるっていうお知らせが来て、がっくりしたというかですね、「なんでこんなに医療関係者が打てないんだ」ということを言っていました。
(羽鳥アナ) やっぱり医療関係者は特に早く接種されるべきなんだろうと強く思いますけど。玉川さん、いかがですか。いろんな議論はあると思いますが…。
(玉川さん) その、医療関係者が終わった後の話でしょうね。たぶん、その政治家が言っているのは。それで、感染の濃い所に集中的に打って、そこの死者を減らすっていうことなんだと思うんですけれども、確かに今回のファーザーのワクチンというのは、治験の結果からも、1回目打って1週間経つと、だいたい有効率5割ぐらいになるんですよね。というふうな事を考えると、1回目を打つだけでもだいぶ話は違うんだろうなと思うんですね。また、東京に限らずなんですけど、地方の県なんかもそうなんですけど、やっぱり都市部で広がったのが周りに広がるっていう状況があるんですよね、どうしても。僕も実家が宮城県なんで、ずっと宮城県を見ていますけど、やっぱり仙台市なんですよね、宮城県の場合は。だったら、やっぱり、まず都市部に集中的に透過して、そこで感染を抑える。ただ、感染を抑えるところまで行くかって、かなりの接種率行かないと、感染は抑えられないんですよね。だから、たぶん、その重点配分をするのであれば、高齢者の重症化と死者をなるべく減らすっていうような事でも意味での重点配分になると思うんですね。そういう事なんだと思うんです。それで、公平感の問題が出てくるんですが、やっぱり、じゃあ公平って言ったら、若い人たちとか、40代、50代の人は、なかなか健康な人は回って来ないわけですよ。完全な公平っていうのは成立していないので、救うべき人を先に救うんだっていう考えから、高齢者を先に接種するっていうふうなことであれば、もしかすると重点配分も合理性が出てくるのかもしれないですね。
(羽鳥アナ) 茂松先生、さきほどもお伺いいたしました。改めてですが、お話を受けていかがですか。
(茂松会長) はい。今の時点としては、大阪などはかなり増えてしまったので、これから打ってもですね、本当にどこまで効果があるかっていうと、なかなか難しいと思います。ただ、これから広がるであろうという所は、早めに打つことが重要だと思いますし、先ほども言いましたが、まず、医療従事者がまだ打てていないというのが、これは非常に問題ではないかと思います。
(羽鳥アナ) やっぱり医療従事者というところですね。大谷先生、改めてですが、いかがですか。
(大谷先生) はい。問題は、現状はまだワクチン足りないんですね。4月に供給されるワクチンが足りませんので、ですから、医療従事者も受けていませんので、河野大臣がおっしゃるように、ゴールデンウィーク明けからは沢山のワクチンが供給されることになっております。ですから、先ほど浜田さんがおっしゃったように、千代田区の開業の先生が5月1週、2週になってしまうというのは、そういうところでございますので、実際にワクチンの供給が多くなるのは5月中旬ですから、そこまでをなんとかしのぐって事が一番大事だと思います。
(羽鳥アナ) そうですね。で、そのゴールデンウィーク明けに、供給がしっかり来るということですが、契約も本当に出来ているんだろうかというところもね…
(浜田さん) そうです。この1日2日でツイッター上で話題になっているのが、ファイザーの信用度がすごく話題になっていて、EUに関しては年内に1億回分の追加供給を決めましたっていうツイートなんですけど、日本の菅総理とは、追加供給にしろ、ディスカッションしったっていうツイートなんですね。なので、これは本当に合意が出来ているのかって事が、きのう国会でも質問があったんですね。それはその時に田村大臣が、「まだ合意書には至っていない。契約には至っていない」ということなんですけれども、こういうことをきちんと契約して、何回、年内にどれくらい入って来るのかっていうことがきちんと公になればいいなと思いますけど。
(羽鳥アナ) その契約書がしっかり出来ていないところが、玉川さん、菅総理が言う、「目処が立った」とか、政府が言う「実質的合意に至った」っていう、合意に至ったとは言っていないんですね。
(玉川さん) でも、今日の朝刊の報道でも、ある新聞なんかでは、契約を今週中に契約するっていうふうな事を書いている新聞もあるんですけどね。それは、どうやって情報を入れているのか、ちょっと分かりませんけど、ただ、今が本当に足りないんですよね。今が。でも、ちょっと先を見れば、アメリカも余ってくるわけですから、で、ヨーロッパも足りないので、その1便ごとに許可を出すっていう形になっているわけですよね。でもまぁ、アメリカもあまり出したら、アメリカの生産能力もアメリカを全部供給するだけありますので、「それをなんとか日本に」っていうふうなことは可能かなとは思っているんですね。
(羽鳥アナ) 交渉というか、ワクチン外交みたいな…これからは本格的に始まって来るっていう…
(玉川さん) はい。だから、そのファイザーと契約して、「アメリカの生産分を日本に入れてくれ」っていうふうな交渉をすれば、EUみたいに、国がそれを止めるってことはないと思いますよ。アメリカの国として日本への輸出を止めるっていうことはないと思うので、それは眠眠の契約で成立していると思うので、短期的には大谷先生がおっしゃったようにワクチンで抑えられないんですよね。だから、ここはもう人流を抑える形とか、検査によって抑えるっていうような事しかないので、短期的にはまず、そこをやるしかないなと思います。
(羽鳥アナ) さらに、
小池さんが、二階幹事長との会談で、
「緊急事態宣言を近く要請します」
と、二階幹事長に伝えたということです。
遊興施設などへの休業も都は検討をする
ということです。
政府関係者です。緊急事態宣言の都の要請について
「東京は飲食店の見回りなど、まん延防止措置ですべきことが全然できていないじゃないか」
政府の関係者としては、まん延防止措置のことをもうちょっとしっかりやりなさいという認識であります。
政府高官は、
「東京は大阪と病床の状況が全然違う。見回り隊は、ただ歩いて回るのではなく、店の中までしっかり見ないといけない」
まん延防止措置で出来ることをしっかりやりなさいということです。
(羽鳥アナ) 緊急事態宣言に関して、大谷先生はいかがでしょうか。
(大谷先生) はい。ゴールデンウィークに向けて、大阪を追いかけて行くのは間違いありませんから、ゴールデンウィークでの感染爆発。この時期は医療機関もかなり閉まるでしょうから、とてもとても怖いですね。そこで、緊急事態宣言で、なんとか人の流れを封じて、そこでワクチン接種につないでいただきたいと思いますね。ワクチン接種することによって、それも集団接種だけじゃなくて、個別接種、豊島区でも「オールジャパンでやりましょう」と、多くのクリニックが参加してワクチン接種いたしますし、私も日曜日もワクチン接種させていただく覚悟でおります。さらに、あまり報道されていないですけれども、健診センターとかは午前中だけが検診で、午後は空く時間帯もあるでしょうから、本当にオールジャパン、オール東京、オール大阪でいろんな考えでやって頂ければ、ワクチン接種は普及するんじゃないかなと思います。
(羽鳥アナ) 医療の最前線の方、こういう思いでやっている。じゃあ、私たちに何ができるのでしょうか?とにかく人の流れを抑える。人出を増やさない。ゴールデンウィークは学校も休みですし、会社も休みの所が多いんでしょう。それから、やっぱり旅行を計画している人たちもいらっしゃるかもしれないですけれども、そこは抑えましょう。それが私たちにできることだと思います。
大谷先生に今日はお越しいただきました。実際に大谷先生のクリニック、今どういう状況なのか、というお話をお伺いしたいと思います。
大谷先生のクリニックの最近の患者さんの陽性率です。
直近4週間ですけれども、3月22日の週 9.1%
その後、少し下がりました。5.4% そしてまた少し上がりました。7.7%
一番最近の4月12日の週は、22.8%という高い陽性率になっています。
年齢層です。
「年齢は幅広いんだけど、特に20代~40代が多い。
第4波 が来ている感じはあります」
という大谷先生のお話です。
陽性率が急に上がった理由ですけれども、
「緊急事態宣言の解除後、入学・入社シーズンになって、
変異加型の影響も重なったために急増したのではないか。
クリニックでは、変異型かどうかは判断できないので、
不安を抱きつつ診療にあたっている」
ということです。
(羽鳥アナ) 大谷先生、陽性率はかなり上がってきていますね。
(大谷先生) はい、そうなんです。このグラフの通りなんですけど、実際に第3波の年末年始、年始の最高の陽性率の時には34%まで行きましたから、あの時は、検査される方の3人に1人が陽性。もう悪魔のような数日間が過ぎて行きましたので、また、あの再来が来なければいいなと本当に危惧しております。
(羽鳥アナ) 現場の先生として、変異ウイルスに不安を感じているということですけれども、対策っていうのは何か変えているんですか?
(大谷先生) はい。私は従来から、少しでも疑わしい患者さんは昼休みには数人ですけれども、夜診療後の時間帯、皆さんの通常の診療の時間帯とは分けて、夜の診療として、発熱外来、コロナ疑いの対策のPCRを、一人ひとり来ていただいて、簡易陰圧室の中で診療させていただいて、PCR検査をさせていただくということで、私たちも防護服を着ていますし、対策は変わりません。ただ、今週の月曜日は、看護スタッフも帰宅したのは22時を過ぎてしまいましたので、感染者が増えるにしたがって負荷はかかって来ております。また、年末年始の東京の感染爆発の時には、感染者が増えれば重症者も増えましたから、あの時は、救急車も3時間ベッドを探せないというような状況が出ておりましたので、大阪がいまそれに近いと思います。そこが、また東京も来なければいいなと本当に危惧しております。
(羽鳥アナ) はい。先ほど茂松先生のお話にありました、10時間救急車が動けなかったというケースもあったということです。
そして、大谷先生のクリニックに来ている患者さんの意識の問題というか、危機感が非常に薄いんじゃないかな、感染者の中で。ということを大谷先生が実感したケース。
まず、一つ目です。
今月、10歳の女の子が親族の誕生日会に参加をしました。
そして、その女の子を含む3人が感染をしました。
で、母親も参加したんですけれども、
その母親は、今回のケースでは陰性だったんですけれども、
第3波の時に、会食で感染をしています。
つまり、一度感染して、大人数で食事をすると、やっぱりちょっと危ないよというところを実際に体験、実感されている方が、まだその後も複数人で会食をしているというケース。この人だけを責めるわけではないですけれども、意識が低いんではないかというケースです。
そして、もう一つ。
20代の女性が複数人で会食をして、
発熱で大谷先生の所を受診したら、陽性と判明しました。
その20代の女性なんですけれども、
この20代の女性は今回は陰性だったのですが、
実は、一緒に住んでいる男性が居まして、
濃厚接触者に当たるということで、この男性も検査をして、
今回陰性だったんですけれども、
この男性が第3波の時に、会食で感染したということがありました。
一緒に住んでいる時に、近くの人が会食で感染をしたっていう事実があるような人が、また、今月複数人で会食をして感染をしているということです。
(羽鳥アナ) 大谷先生、こういった事が身近で大変なことが起きている人でさえも、ちょっとやっぱりこういう意識なんだなというところを実感されたということですね。
(大谷先生) そうなんですよ。前回、濃厚接触だった方が、「あれ?」と思いましたら、今回、同じ顔で、同じグループでいらっしゃって、皆さん濃厚接触者としてPCR検査をさせていただきました。その中の何名かが陽性でございました。本当に失礼な言い方をしてしまいますと、「懲りない方は、懲りないんだな」というところで、残念な事でございます。
(羽鳥アナ) 浜田さん、やっぱり危機意識の低い方。自身も感染。危機意識が低い人の周囲にいる人も感染をする。
(浜田さん) そうですね。こういったケースとは対局で、私先週、美容院に行ったんですけれども、その美容院のお客様が、お父様が、ずーっととにかく半年ぐらいきちんと自粛をして、まったく外出もしない生活をしていて、「さすがに…」と思って、たまたま1回ご友人とランチをされたら、その後に感染が判ったって。まっ、そういったケースがあるぐらいに、「かなり感染がまん延しているということなんですね」って、美容師さんから言われたんですけれども、特にそういった方もいらっしゃるわけですね。気を付けても、気を付けても、たった1回でもやってしまうと、会食してしまうと、そこでもリスクがあるという事だと思うので、やっぱり常にみんなが守らないと、例えば家族に1人そういう人が居たら、家庭内感染につながってしまうと。結局、一人だけ意識が薄い人が居たら、そこで感染が広まるっていうことは自分事として考える必要があるんだなと思います。
(羽鳥アナ) 特に変異ウイルスなので、さらにその意識をしっかりということです。今、浜田さんのお話にもありました、非常に徹底している人も感染するんだと。これはまず、大谷先生のクリニックのケースなんですけれども、
20代の男性が、発熱とせきの症状で受診をしたところ、
陽性となりました。この方はどこでうつったのか分からない。
そして、対策をしていた。仕事上の対策として、
公共交通機関を避けるために、バイクを買ってバイクで移動。
さらに、1か月前からは、テレワークを実施している。
食事面。
外ではマスクを外さない。食事は、テイクアウトかコンビニ。
友人と会ったのは1か月前。
人との接触も避ける、徹底している。
なのに、感染してしまったという事です。
そして、感染が判明した後は、
ホテルが見つからないままで、自宅療養中に症状が悪化。
➡入院し、治療中。
別の方のケースです。こちらの方は、大谷先生のクリニックのケースではないんですけれども、福岡の留置場で感染がありました。
単独留置ですから、その留置されている場所には人は居ないですね。
単独留置の40代の男性と取り調べていた捜査員、
二人ともコロナに感染しました。
どういう状況だったのでしょうか?
取り調べの時は
⦿ 二人ともマスクを着用。
⦿ 手も指も消毒。
⦿ サーキュレーターをずっと回して、しっかり換気していた。
でも、感染をした。
現在は、この男性と接触があったともられる留置所施設など
職員数人が自宅待機中ということです。
(羽鳥アナ) 大谷先生、先ほどの意識の低いという人とは逆に、意識が高い。そして、しっかりと感染対策をしている。でも感染をする状況なんだというところも、これが表しているのかなと思いますが…
(大谷先生) はい。本当に今回は驚きました。昨年、米国での発表で、「美容師さんが2人陽性だった。一方で、お互いマスクをしながら130人ぐらいの方と接客しても美容師さんからお客さんに、誰もうつっていなかった。」という報告もありましたので、マスクは有効性があるのは間違いないんですけれども、今回は、これだけ徹底していても感染してしまう。もしかしたら、これが変異ウイルスなのかなというところで、確かにマスクの性能は100%じゃないっていうのはそうなんですけれども、今回は非常に恐ろしい。変異ウイルスの可能性も考えて、非常に驚きました。
(羽鳥アナ) これ、茂松先生、変異ウイルスかどうか確認はされていないんですけれども、いま大谷先生のお話にもあったように、おそらくそうなんじゃないか。これがやはり感染力の強さなのかなというふうなところだと思います。
(茂松会長) あの、確かに大阪でもそうなんですね。感染経路不明者っていうのは、結構多いんです。なぜこうなったのかというのが分からないのは、この「N501Y」の怖さだと思います。ですから、人の流れというものが非常に重要であるということだと思います。
(羽鳥アナ) はい。玉川さん、最初に紹介しました危機意識が薄いっていうのは、これはもう本当にちょっと改めて頂くということなんだと思いますが、しっかりしていても、今はこういう事になるようなウイルスの状況なんだということですね。
(玉川さん) あの、マスクをちゃんとしていても、排出するウイルスの量が多い人が、たまたま近くに居たら、マスクをしていても感染するぐらいの感染力だと。前に世田谷区の調査の話をしたんですけど、無症状の人の3分の1が、かなりウイルスを出していたと。当然ウイルスが無ければ感染ってならないんですけど、それの一番少ない人と一番多い人との間に100万倍も差があるということなんですね。それぐらい、出している人は無症状でも出しているってことなんですね。だから、「今まで大丈夫だったから、会食に行ってもうつらないだろうし、マスクしていれば大丈夫だ」というのは、実は言えなくて、
その場に、いわゆるスーパー―スプレッターっていう無症状の感染者がいたら、もうアウトだと思ったほうがいいです。
むしろ、「どういう時に感染するんですか?」って言ったら、近くにいっぱいウイルスを出す人がいたら、もう感染なんだと。
じゃあ、「どうやって分かるんですか?」
分からないんですよ。避けるためには、そういう場に行かない事しかないんですね。
だから、「マスクしていれば安全ですか?」そんなことは無いです。
(羽鳥アナ) はい。そのためには会食の機会を減らす。外出を減らす。なかなか普段は難しいかもしれないけれども、やはりゴールデンウィークとういうのは、他の時期と比べるとできる期間であると。このゴールデンウィークはチャンスだと思って、ぜひそこはしっかりと人流、人の流れを減らすことを考えるということが大事なんだと思います。
(羽鳥アナ) ワクチンのキャンセルの対応についてです。
東京都はゴールデンウィーク期間中に、コロナを診察できる病院・クリニックを募集しました。お休みはしないということです。
そして、大谷先生のクリニックもあります豊島区。
豊島区では、大谷先生が豊島区長に相談をして、「ゴールデンウィークに診察する医療関係者に、まずワクチンを打ってくれませんか?」ということで、大谷先生はこのタイミングで打ったんですね?
(大谷先生) はい。私も相談させていただいて、通常の流れよりも少し早く、先週の金曜日に打たせていただきました。
(羽鳥アナ) はい。で、大谷先生だけじゃなくて、クリニックの他の方も打ったんですけれども、ワクチンというのは、1瓶あたり6人分ということなので、スタッフの方11人と近くに勤務する医師で、計12名で(6の倍数になるように)やろうとした。
ただ、やっぱりこういった事情が当日になったらあるんでしょう。スタッフ1人が打てなかった。一人分余ってしまう。「じゃあ、どうしよう?」となったんですが、近くの薬局のスタッフの人が代わりに接種をして、無駄になることはなかったということです。
これは、大谷クリニックのパターンなんですけれども、こういうことが今後起き得るというか、必ず起きるでしょう、ということです。
個別接種というのは、大谷先生みたいなクリニックでやるワクチン接種ですけれども、そういったクリニックでの接種が開始された後でも、当日キャンセルというのが出てくると思う。高齢者などは体調不良で、行きたくても行かれないというような人が当然出てくるので、そういう場合は6人単位で揃えないといけないので、近所に住む高齢で基礎疾患がある方のリストを作っておいて、「1人分余ったんですけれども、どうですか?今から来られますか?」っていうリストを事前にもう作っておいた方がいいんじゃないかっていうことを大谷先生は実感したということですね。
(大谷先生) はい。今回、もともと近隣の薬剤師の方にお声がけはしておいたんですね。「もし、万が一のキャンセルの時にはお願いします」と、お声がけをしていますので、さらには高齢者接種となりますと、キャンセル率が上がる可能性もございますから、高齢者のかた、さらには、高齢者じゃなくてクリニックにかかっていらっしゃる方は、呼吸器系の基礎疾患のある方ばかりですので、すべて希望を聞いておいて、リストアップしていこうと思っております。
(羽鳥アナ) はい。これ茂松先生、やはり今後ワクチンの接種が増えてくるとキャンセルも同時に増えてくると思います。大事なことだと思います。
(茂松会長) そうだと思います。ワクチンロスをなくすために、個別接種が始まれば、必ず医療機関で、ワクチンを打つ人のリストを作って、キャンセルになれば、すぐそこへ電話してその日に来てもらうという対応で、私どものクリニックでもそのような対応を今進めております。
(羽鳥アナ) はい。やはりそういうことが大事だと思います。特に、特に初期、ワクチンが貴重な時こそ、こういう事が大事。で、潤沢に入ってくるとキャンセルも増えてくるし…っていうところなんだと思います。
(浜田さん) なんかこう、大谷先生と茂松先生のお話を聞いていると、こういった現場の医療関係者の方たちの本当に柔軟な対応でここまで乗り切ってきたんだなと。治療もそうですし、こいいった現場の工夫とか、現場の知恵でこうやって回してくださっているんだなと。なかなかそれが政策的なものに反映できていないですよね。柔軟性とかが。なので、本当に頭が下がります。
(羽鳥アナ) 茂松先生も大谷先生も、通常の業務に加えて、やっぱり注意喚起とか、現状をお知らせするために私たちがお呼びすると、こう応えてくださっています。プラスの負担もこなして頂いているわけですけれども、玉川さん、ここは本当に無駄にしないようにすることが大事だと思います。
(玉川さん) そうですね。そこは河野大臣も「無駄にしない」ということで、「各自治体とか、接種する所に柔軟性を持って任せる」っていう話をしているので、やっぱり、高齢者からっていうのを全体としては、高齢者が終わってから高齢者じゃない人へって、全体はこれでいいと思います。ただ、やっぱり無駄にしない。なるべく多くに人に早く打つということが大事なので、やっぱり基礎疾患を持っている人は、高齢者と匹敵するぐらいやっぱり危ないんですよね。そういう意味で言うと。コロナとなれば。
(羽鳥アナ) そこは年齢に関係なく柔軟にというところですね。
(玉川さん) そこは、誰に打ったらいいかっていうのは、医療機関が分かっているわけです。カルテを持っているわけですから。だから、それで柔軟に進めて欲しいと思います。
(羽鳥アナ) はい。お二人にお話をお伺いいたしました。茂松先生、ありがとうございました。
(茂松会長) ありがとうございました。
(羽鳥アナ) 大谷先生、ありがとうございました。
(大谷先生) ありがとうございました。